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ステレオタイプで語る残念な人たち

「恋人がいないなんて寂しい人だ」
「早く結婚したほうがいい」
「新しいことを始めるのに歳を取ってからでは遅い」

世の中には、誰かに対して、自分の持つ価値観やステレオタイプで好き勝手に発言する人もいます。

また、著名人が失言をすれば「やっぱり有名人は常識がない」「お金があっても世の中のことを知らない」などと言い、若者が犯罪に関わっているニュースについては「親の愛情が足りないからだ」など「著名人」「お金持ち」「若者」といったカテゴリーに人を当てはめて、それらを一括りにして、根拠などお構いなしに決めつけた言い方をする人を、SNSなどで見聞きすることがあります。

私たちは、本当に物事の真実を見極めることが得意なのでしょうか。

人それぞれ、何をどのように頭の中で考えるかは自由です。しかし、そうした考えを世の中に発信するときには、誰かを不用意に傷つけたり、怒らせたり、問題を拗らせるようなことは避け、配慮をする習慣を身につけたいと感じます。

配慮なしに、決めつけた言い方ばかりをする人には、当然、同じようなタイプの人しか寄り付かなくなるでしょうし、いずれ「この人の意見は軽い」「ずいぶんと視野が狭い人だな」などと思われて、大切な人からも信用される機会を失いかねません。

元ANAのCAが解説「早く結婚したほうがいい」「恋人がいないなんて寂しい」ステレオタイプで語る残念な人が守れていない言葉のマナーとは_1
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自分の発信を相手がどう受け止めるか、逆算することはマナー

あるときカフェで、私と友人の隣のテーブルで、賑やかに会話をしている20代くらいの女性たちのグループの会話が聞こえてきました。

どうやらグループの一人Aさんが、恋人(大学生)との関係がうまくいっておらず、それについて全員が、彼女の話を聞きながら、意見を出し合っているような会話の雰囲気でした。

すると、グループ内にいるBさんが「Aの彼氏、私の彼と同じ○○大学だったら違っていたかもね」と言いました。

その発言にAさんもそしてまったく関係のない私と友人も、一瞬、「えっ!?」と驚きました。

要するに、Bさんの彼の通っている大学はAさんの彼が通っている大学より知名度が高く、Aさんの彼もその大学に通っていたら、幸せな交際を続けられたはずだと言わんばかりの不思議な理論のようでした。

すかさず、グループ内のCさんが「それはわからないけど、まだ(Aさんが彼のことを)好きならもっと話し合ってみたら」とまともな意見を発したことで、Bさんの不思議な意見は、自然淘汰されました。

繰り返しますが、人それぞれ、頭の中で考えることは自由です。ただ、それを発信するときには、その発言をした直後、相手がそのことを、どのように受け止めるのか、客観的に推測し、逆算してから発言することは、最低限のマナーです。

頭の中で考えたことを「余計な一言かもしれない」「私だけの思い込みかな」「私だけの勝手な基準なのかもしれない」などという自分への問いかけのあとに発言するほうが、断然、失言や場違いな発言をせずに済むのです。