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教養・カルチャー 2023.08.20

テストによく出る時代は「韓国併合前後」…徹底的な反日と距離を置く韓国のZ世代たち

日本からは見えにくい韓国社会の根底と新しいステージに入った「日韓関係2・0」の構造の中で、韓国社会の中で存在感を高める10代、20代の知られざる素顔とは。『日韓の決断』(日経プレミアシリーズ)より、一部抜粋・再構成してお届けする。

  • 峯岸博
  • #政治・経済
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『日韓の決断』#2

#1
#3

試験に出る反日教育

韓国には若者を指す様々な呼称がある。10~20代の「1020世代」。1990年代後半から2010年代初めに生まれた「Z世代」または「MZ世代」。特に20代は男子が「イデナム」、女性は「イデニョ」とそれぞれ頭文字をつなぎ合わせて呼ばれることは先に説明した。

19年9月、公益財団法人「日韓文化交流基金」による青少年交流事業(外務省招へい)で来日した韓国人大学生30人と懇談する機会をもった。最近の日韓関係について説明を終えると、待ってましたとばかりに手を次々に挙げた学生からの猛烈な質問攻めにあった。

日韓の歴史問題が多かったのは予想通りだが、1951年に署名されたサンフランシスコ平和条約から元慰安婦・元徴用工問題まで、その知識量と問題意識に感心した。同時に、テーマによっては「韓国史観」とも言える韓国側の主張に偏った考え方に危うさも抱いた。

それはある意味で仕方ないかもしれない。幼い頃から教育などによってそのように刷りこまれてきたのだから。

「日本との歴史になぜそれほど熱心なの?」とあえて聞いてみた。すると、ある学生は「日本との歴史は義務的に覚えなければならない。(韓国が併合された)1910年前後の歴史は特に試験によく出るから」と答えた。

韓国の大学入試で重要視される「反日運動」活動実績、テストによく出る時代は「韓国併合前後」…徹底的な反日教育にZ世代は疲れている_1

テストによく出る時代は「韓国併合前後」

超学歴社会の韓国は日本以上の激烈な受験戦争で知られる。出題の答えは当然1つしかないので、子どもたちは授業で教わった「正答」を必死になって覚える。

別の韓国人学生によると「小学校から高校まで歴史教育を受ける。学校の外でも日本との歴史に接したり、学んだりする機会がたくさんある」という。

元慰安婦支援団体が毎週水曜日にソウルの日本大使館前で開く日本政府への抗議集会には高校生も参加する。韓国の大学入試には授業以外の自発的な活動実績が加算点になる試験方式があり、文在寅政権時代には「反日運動」への参加をアピールする志願者が増えたという。

「日帝」(日本帝国主義)時代の日本の「悪行」が子どもたちにインプットされる場は歴史教育にとどまらない。国語や道徳、音楽など他の科目でも授業を通して徹底的に教え込まれる。ある韓国人大学生は「教科書に日本を非難する直接的な記述がなくても、日本が悪かったように授業の中で先生が誘導していた」と打ち明ける。

ソウルには、日本統治時代に独立運動家が投獄された西大門刑務所跡地など当時の建築物が残存している。同国で「義士」と呼ばれる独立運動家の銅像もあちこちで目に入る。

右手に手りゅう弾を握りしめ、まさに投げようとしている人物は、32年に昭和天皇の暗殺を試みて処刑された李奉昌(イ・ポンチャン)だ。伊藤博文を暗殺した安重根(アン・ジュングン)も日本ではテロリストだが、韓国人からすれば英雄で、彼らの行為は「支配された被害者側の民族感情」となる。

九州に近い韓国南部の地域を旅すると、16世紀の文禄・慶長の役(韓国では壬申倭乱)で豊臣秀吉軍によって破壊されたり消失したりしたという史跡に出くわすはずだ。文禄・慶長の役は朝鮮半島南半分の住民にとって朝鮮戦争以前の最後の戦争だった。その惨禍、怨恨、抵抗の説話は韓国の民衆の間で語り継がれ、対日感情の土台となっているという。

竹島や慰安婦は「異論の余地なし」

「自尊心」という言葉を好んで使う韓国人は、とりわけプライドの高い民族だと感じる。日本統治によって国が消滅し、自尊心を奪われた。第2次世界大戦後の独立も自らの手で勝ち取ったものではなく、外国の手を借りて解放されたものだ。

そんな複雑な思い=「恨(ハン)」が、48年の韓国建国以降、国民に国家プライドと自尊心を植えつける教育に反映されているようだ。

韓国の大学入試で重要視される「反日運動」活動実績、テストによく出る時代は「韓国併合前後」…徹底的な反日教育にZ世代は疲れている_2

東京都内の高校で教鞭をとる女性は高校時代に悲しい体験をした。欧州の留学先である日、仲の良かった韓国人のクラスメート全員から突然、無視されたのだ。島根県の竹島(韓国名・独島)についてどう思うかを聞かれ、「日本固有の領土」と素直に答えたためだった。

韓国の思想に詳しい小倉紀蔵京都大学教授は著書『韓国の行動原理』(PHP新書)に次のように記している。

「竹島(独島)問題や慰安婦問題に関して、韓国のなかで『異論の余地なく』日本が悪い、という意見が全面的に共有されている。歴史的な事実を真摯に分析してみれば多様な『異論』が並立されるべきである問題に関して、『異論の余地なく』特定の勢力に非がある、と考えることは、客観的にいって思考が停止していることを意味している」

冒頭の韓国人学生を日本に引率した政府関係者から「韓国の大学生は慰安婦や徴用工問題を歴史問題というよりも人権問題としてとらえている」と教わった。生まれた頃には同国の高度成長期はすでに終わっていた。競争と格差社会でずっと生きてきた若者たちは自分たちを社会と教育制度の「被害者」と位置づける。社会正義や人権には特に敏感だ。

日本統治時代を体験し今も存命中の人々が残る韓国で日本の植民地支配はけっして「過去」ではなく、今なお続く現代史としてとらえられる。

日本が韓国を侵略・併合した重い事実は否定できない。朝鮮半島出身者に対する日本人の差別的な言動も歴史的事実だ。

一方で、戦前、戦中の日本人はすべて悪人で残忍だったという教えも誤っている。2004年に筆者が韓国中部の忠清道で出会い、困っているところを助けてくれた高齢男性の2人は筆者の前で小学校時代の日本人恩師を懐かしみ、日本の童謡を口ずさんだ。当時、終戦から60年近くたってもさびない日本語に心が痛んだが、「加害者日本、被害者韓国」であらゆる史実を規定してしまえば、そんなワンシーンも消されてしまう。

若者は歴史と文化消費を切り離す

韓国人は植民地時代に苦しめられた「日帝」への憎しみと、現代の日本人と日本文化に深い親しみを併せ持つ「ツートラック」(2路線)だ。若者にはその傾向が特に強い。

日本との協力を重視する尹錫悦が大統領選で当選し、日韓関係が改善に向かうと、22年から23年にかけて韓国人観光客がどっと日本に押し寄せるようになり、訪日客の国・地域別でトップを独走した。けん引役は若者たちだ。

23年2月の聯合ニュース(日本語版)は「不買運動の勢いどこへ? 訪日韓国人が急増=『政治と文化は別』との認識が定着」との見出しをつけた記事を配信した。

そのなかで大衆文化評論家は「上の世代になるほど歴史・政治問題をより敏感に受け止める傾向があるが、世代交代によってそのような面がかなり薄れた」とし「過去の歴史と文化の消費を切り離して考えることが一般化した」と分析した。

筆者がソウル出張でお世話になった政府傘下機関の30代女性は日本語をまったく話せないが、「『カベジン』(キャベジン)や『オータイサン』(太田胃散)は韓国でも人気があります」と日本の薬の名前を次々と挙げ、日本で訪れた観光地の写真も得意気に見せてくれた。

集団主義といわれてきた韓国で「個」を重んじる若者たちの存在は、上下関係が厳格な組織の秩序も揺さぶる。

文在寅政権時代にベストセラーになった『90年代生まれが来る』。本の帯には「文在寅大統領が青瓦台の全職員にプレゼントした本」と書かれている。若者の生態を分析した本で、企業の管理職らが競って買い求めた。

「鉄板」といわれた韓国の酒文化にも若者の波が押し寄せている。「MZ世代」の間では、自分に合う酒、楽しめる酒など自分の好みの酒を見つけて飲むのが当然との文化が定着した。酔うよりも吟味する時代になっている。隔世の感がある。

韓国の大学入試で重要視される「反日運動」活動実績、テストによく出る時代は「韓国併合前後」…徹底的な反日教育にZ世代は疲れている_3

3時に解散の韓国の飲み会文化に変化が

近年、韓国で「119」という数字の並びを耳にするようになった。日本と同じく救急車を呼びだす番号だが、宴席では「1次会で終える。お酒は1種類にとどめる。午後9時前にはお開きにする」という戒めの言葉になる。

15年のことだ。8年ぶり2度目の駐在となった韓国でまず驚いたのが、酒文化の大きな変わりようだった。

2000年代だった前回駐在時の韓国スタイルは「333」(=3次会まで、3種類の酒、午前3時)が当たり前という風潮で、午前3時ごろのお開きの後に、サウナとわずかな仮眠だけで早朝から平然と働くのが「できる男」の証しだった。

当時30代で体力に自信があった筆者も韓国人と仲良くなるための通過儀礼として、「日韓戦」と称して明け方近くまでウイスキーをビールで割る韓国流カクテル「爆弾酒」の杯を重ねた。

その頃、韓国社会では「抑えた飲み方をするのはサムスンの社員ぐらい」といわれていた。

ところが2度目の赴任ではほとんどの会食は1次会だけで、2次会があっても近くのワインバーで軽く1、2杯程度。景気の悪化により、時々飲む爆弾酒もウイスキーから低価格の焼酎に主流が移っていた。韓国文化に親しむ日本人駐在員が一抹の寂しさを感じるほど韓国の酒文化は変容した。当然、酒席で上司が後輩に酒を無理強いするようなパワハラの光景もほとんどみなくなった。

韓国国民の視線は変わってきている

情報のグローバル化で韓国人の認識が多様化してきた。日韓関係の行方も次代を担う若者がカギを握ると感じる。韓国の若者はリアリストであり、日本を眺める目も「複眼」が特徴だ。

「日本のアニメや漫画に親しむいまの若い世代が社会の中心になる頃には反日はなくなるのか?」。講演などでよく聞かれるとても難しい質問だ。「なくなることはありません。でも、今よりは薄まるでしょう」。このように答えるようにしている。

日韓関係はこのまま好転していくか。過去をことさら重んじてきた韓国にも近年になって「2つの変化」が生じている。

1つ目の変化は、国会議員で元慰安婦支援団体の前代表、尹美香(ユン・ミヒャン)が慰安婦問題の解決を目的とする財団への支援金を私的に流用したとして検察から在宅起訴された事件だ。

「尹美香事件が転機となって市民団体への国民の視線が変わった」(韓国ベテラン記者)という。反日団体は「聖域」であり、その主張は批判できないといった韓国での長年の不文律が破られたのだ。

日韓首脳会談がソウルで開かれた2023年5月7日、日本大使館前の慰安婦少女像は撤去されないように市民団体の手によって栅で覆われていた。毎週水曜日にこの場所で日本に謝罪と賠償を求める左派系市民団体と、これに反発する保守系団体が同時に集会を開き、にらみ合うようになってからだという。

韓国の大学入試で重要視される「反日運動」活動実績、テストによく出る時代は「韓国併合前後」…徹底的な反日教育にZ世代は疲れている_4

韓国の若い人たちは、過去にとらわれていると疲れる

2つ目の変化は、韓国社会の対日観だ。韓国内で20代と30代を対象にした23年2月のアンケート結果では、日本への好感度が否定的な見解に比べて2.4倍も高かった。

新型コロナウイルス禍後に急速な回復をみせる韓国人の訪日客がどんどん増えていくことで、教科書には載っていない等身大の日本を肌で感じる人々が増えるのは日本や日本人の理解につながる。

韓国の若者はすでに同国が経済先進国入りした時代に生まれ育ったので、年配者が感じるような日本や中国への劣等感がない。学校で反日教育を受けつつ、市民団体や労働組合が主導するアジテーションなどの手法に古くさい、ダサいという認識をもつ若者も増えている。

韓国で現地の学生と交流する機会が多い日本人男性は次のように教えてくれた。

「韓国の若い人たちは過去のしがらみよりも自分の生活を充実させることに意識を向けている。日本がどうこうというよりも、楽しめるもの、消費できるもの、つまり生活を豊かにできるものの1つに日本が入っている。小中高生は日本のアニメを見て育っており、この子たちと交流しようと思えばアニメの話題は鉄板だ。『いい物はいい』という意識が強く、そこはドライだ。8月15日の西大門刑務所跡には家族連れがたくさん並んでいたが、ある女の子は『今はロシアの方が悪いんじゃないか』と話していた」。

私から将来の日韓関係はこれまでと変わっていくかどうかを聞いてみた。

すると「変わっていくし、変わらざるを得ない。韓国の若い人たちは、過去にとらわれていると疲れる、乗り越えないといけないと感じ取っており、私は日韓関係の将来を心配していない。むしろ邪魔をしているのは大人だ」とのことだった。

対日政策をめぐる尹大統領の様々な決断の背後で、韓国社会の静かなる地殻変動が進んでいる。


文/峯岸 博 写真/shutterstock

#1『なぜ韓国政治家はすぐ土下座するのか。土下座、丸刈り、断食…喜怒哀楽の感情を可視化させる韓国「動の政治」とは』はこちらから

#3『極右政治家の象徴として韓国が忌み嫌った「アベ」が亡くなったことに、韓国人はなぜ困惑しているのか』はこちらから

『日韓の決断 』(日経プレミアシリーズ) 

峯岸博

韓国の大学入試で重要視される「反日運動」活動実績、テストによく出る時代は「韓国併合前後」…徹底的な反日教育にZ世代は疲れている_5

2023/7/8

1,100円

280ページ

ISBN:

978-4296117451

【内容紹介】
《変容する日韓の深層に迫る》

2022年5月に韓国大統領に就任した尹錫悦氏は、文在寅前政権の対日政策を刷新し、「国交樹立以降で最悪の状態」を改善するため大きく舵を切った。2023年3月には、「日本はすでに数十回にわたり、私たちに歴史問題について反省と謝罪を表明している」と明言。過去に縛られる日韓関係を根本的に変える強い決意を示した。日本はどう応えるべきか。『日韓の断層』で両国の亀裂の深みに迫った日経のベテラン記者が、双方の社会で静かに進む変化を捉え、両国の今後を探る。

●経済成長の続いた韓国では、1人当たりGDPが日本を追い抜き、先進国入りを実現した。政権交代を後押しした新しい世代が台頭する一方、歴史・伝統に固執する「民心」が存在感を誇示しており、社会の二面性に特徴がある。本書は、この韓国社会の特性と見え隠れする変化の底流を対日関係と絡めて読み解く。とくに尹政権を誕生させたイデナム(20代男性)・イデニョ(20代女性)の実像、成熟しない政治やメディア、成長する経済と豊かさを実感できない民衆の姿などを取り上げる。

●日韓最大の懸案である徴用工問題では、尹錫悦大統領が大きく踏み込んだ決断を表明した。「反日の政治利用」を韓国大統領自らが言及したことは、日本人を驚かせた。従来の韓国の政権とは大きく異なる尹大統領の決断は、どのような背景のもとで行われたのか、今後はどうなるのか、鋭く分析する。

●企業の海外展開が加速し、ビジネスの面では日本以上に世界を意識している韓国。一方、安全保障の面では中露、北朝鮮に対峙し、緊張の度を増している。2022年11月には、韓国が避けてきた「インド太平洋」戦略を発表して日米と歩調を合わせる姿勢を見せた。中国に対する複雑な国民感情、米国との関係改善、強硬な北朝鮮。日韓が置かれた厳しい状況についても、わかりやすく解説した。 

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峯岸博

みねぎしひろし

日本経済新聞編集委員兼論説委員

1968年埼玉県新座市生まれ。92年、慶応義塾大学法学部政治学科卒。日本経済新聞社入社。政治部、経済部、ソウル駐在、政治部次長などを経て2015~18年ソウル支局長。18年4月から現職。著書に『韓国の憂鬱』『日韓の断層』など。日経電子版に「朝鮮半島ファイル」、ニュースレター「韓国Watch」(NIKKEI Briefing)を執筆。

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