インタビューで垣間見えた韓国人俳優たちの素顔
『カジノ』の主人公チャ・ムシクは、人生で一か八かの賭けに出ます。ロードショーの個別インタビューの際、ドンフィとソンテに「ムシクのようなところがあるか?」と聞いたところ、どちらも自分とは違うときっぱり。
「私は実際には、一か八かの賭けに出るような人とは仲がよくありません。もう少し慎重なタイプなので、そういう人々とはお近づきにならないようにしています」(イ・ドンフィ)
「少し難しい質問ですね。私は35歳まで普通の社会人で会社に通っていた人間ですが、急に辞めて、役者に転職したという経緯があります。そういった意味では、結果的に一か八かの人生の賭けに出たということになるのかもしれないし、そういうふうにみなさんには見えるのかもしれません。
ですが、実際は私も慎重で、きちんとプランを立てて物事を進めるような人間です。韓国で流行っている性格診断MBTIでは、ISFJ(内向型、感覚型、感情型、判断型)なので、とても心配性で計画性があるタイプなんですよ」(ホ・ソンテ)
取材中は、お互いのコメントに笑ったり相槌を打ったりして、とても仲がよさそうだったドンフィとソンテ。特にドンフィはとても人なつこい性格のようで、取材中は日本語を連発。監督やソンテが話す隣で、日本語で「本当にそうですね」「うんうん」などと茶目っ気たっぷり。筆者から初めて聞いた「一か八か」という日本語の表現に反応し、「いちかばちか、いちかばちか」と頷きながら、何度も取材中につぶやいていました。
さらに取材後にエスカレーターですれ違った際には、「ありがとうございました〜! さよなら〜」と手を振って日本語で挨拶してくれたドンフィ。私のシンガポール取材は『カジノ』のロードショーのインタビューがラストだったので、なんだかほっこりした気持ちで目まぐるしい1日を終えることができました。
韓国の俳優たちは日本語で挨拶やお礼を述べてくれる方は多く、今回も彼らの日本語を聞く機会がたくさんあって、改めてうれしくもあり、すごいなとも思いました。