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出演作ごとに表情を変える俳優・宮世琉弥

2019年から俳優として活動し、これまでも作中でさまざまな表情を見せてきた宮世琉弥。例えば、木村佳乃主演の『恋する母たち』(20年・TBS)では、進学校に通いながらも家庭の事情でやさぐれてしまった高校生・蒲原繁秋が、ラップと出合い覚醒していく様を瑞々しく好演。中村倫也主演の『珈琲いかがでしょう』(20年・テレビ東京)では、重要人物"ぼっちゃん"役として視聴者の背に冷たいものを走らせる迫力ある演技を見せた。

着実に力をつけていく宮世は、『君の花になる』(TBS)と『闇金ウシジマくん外伝 闇金サイハラさん』(MBS)の2本のドラマに出演。注目すべきは『君の花になる』で演じている“なる”役だろう。

作中に登場するボーイズグループ・8LOOMの末っ子として愛くるしい笑顔を振りまきながら、どこか全体を俯瞰していたような印象のなる。しかし、ここへきて彼の存在感がぐっと増している。かわいさあふれる様子から、根底に純粋さを残しつつどこか影のある、なるの新しい一面を見え隠れさせるグラデーションも、実に見事だ。

見る者の探求心をくすぐる俳優・宮世琉弥は今後どんな役を演じ、どんな表情を見せてくれるのか。そろそろ彼の主演作品も見てみたいところだ。