「勃つこと=男の強さ」という旧来の呪縛

――男性の「人に話せない」という心理はどこからきているのでしょうか?

多くの男性には「勃つこと=男の強さ」みたいな思い込みがあるんですよ。自分の体でパートナーを満足させられることが男らしさという感覚。それができない状態を他の人に打ち明けるって、かなり勇気がいるというか、プライドが傷つくことなんだと思います。

あとは、「若いのに勃たないなんて恥ずかしい」という思いもあると思います。事実、多くのクリニックでは「あのころを取り戻そう」という感じのアプローチがされていて、若い人へのメッセージではないんですよね。

――そういう言葉によって、ますます「自分は若いのに」「体がおかしいのではないか」と思う方は多いかもしれませんね。

そうだと思います。実は私もサービスを立ち上げる前、パートナーとの間でそういう悩みに直面しました。「あれっ、勃たねーじゃん」みたいな(笑)。そこでクリニックに行ったのですが、まさに先程のようなスローガン、「恥ずかしい」と思わせる雰囲気での診察を経験しました。

しかし、いざ病院で処方された薬を使うとすごく効くんですよね。そしてパートナーも私もハッピーになれる。そのときに、「これはED治療の入り口と出口に大きなギャップがあるな」と思いました。「Oops LOVE」を立ち上げたのも、この経験がきっかけになっています。

EDを自己解決せず、病院や薬に頼ってほしい

――女性にとって婦人科にかかることのハードルは少しずつ下がっているように感じますが、男性が性のことで病院に行くことは、まだまだハードルが高いのですね。

ED治療を目的とした受診は、オフラインはもちろん、オンラインでもまだまだハードルが高いのが現状です。これはAGA治療にも同じことが言えますね。

理由は、多くの男性にEDやAGAに関して「病院は最終手段」という気持ちがあるからです。EDやAGAという悩みにぶつかった男性は、まずは自分でネットで買ったサプリやら栄養剤やらを試して、自己解決しようとする場合が多いです。

それでも解決しない場合、「しょうがないから病院に行く」という流れになりがちなんですよね。けれど本当は、悩んだらまずは病院で診察、薬を処方してもらうという方が望ましいし、効果を実感できます。

「病院に行って悩みを解決する」ということが最終手段ではなく、むしろ最短の解決策という認識が広がってほしいなと思いますね。

「勃つこと=男の強さ」「勃起力=若さ」という旧来の呪縛からの解放を。20代前半の利用者も増えているオンラインED診療サービス_3
公式HPで簡易EDチェックをすることも可能(Oops LOVEサイト内より抜粋)