『クレッシェンドで進め』で演じた優等生女子
――『セブン』も『ゾディアック』も、お話ししている瀧さんからはかけ離れたイメージの作品ですが、そのエッセンスがお芝居に活かされている、と。
『早朝始発の殺風景』の撮影が始まったときは不安もありましたが、クランクアップしたときは達成感がありましたね。私が準備してきた叶井―劇中の叶井が「ちゃんと成立した!」っていう思いから生まれた達成感だと思います。
――同じ事務所に所属されている殺風景役の山田杏奈さんとは、ドラマ『17才の帝国』以来の共演です。
ドラマ『12歳。』で見たときから憧れの役者さんなんです。いつ見ても透明感がすごくてかわいすぎる……先輩に対して言うことではないかもしれませんが(笑)。『早朝始発の殺風景』での山田さんは、ほんわかした雰囲気からキリッと切り替わる瞬間の演技がすごいんです。
そうそう! 撮影の休憩中、山田さんに地元(福岡県)の話をすると笑ってくれるんですよ、カブトムシを近所で捕まえた話とか(笑)。私には普通なんですけど、都会の人には珍しいのかな?(編集部注:山田さんは埼玉県出身)
――本日の取材前も、ドラマのお仕事を終えてこられたそうですね。
『クレッシェンドで進め』(日本テレビ系『ZIP!』内、毎週月〜金曜7:50頃〜)で、合唱の練習をやってきました。
――長野県の高校を舞台に、合唱コンクールに挑む生徒を描いた『クレッシェンドで進め』。瀧さんはまじめな理系女子・青木を演じています。
私自身、福岡県の少し田舎の方の高校生なので、「地方の女子高生」という役は自然体で演じることができました。青木は普段自分から発言しないおとなしい役なんですけど、言うべきときははっきり物を言うし、怒ったらめちゃくちゃキレるキャラクターなんですよ。彼女のように感情に起伏がある、“突き抜けた役”は演じていて楽しいですね。普段の自分と違うので。
――優等生で理路整然とした青木は普段の瀧さんと近い印象がありましたが、実際は違うんですね。
全然違うんです(笑)。私、見た目から「まじめそう」「自分の考えをしっかり言いそう」って思われがちなのか、そういう役をいただくことが多いんですが……本当の私は受け答えも苦手で、緊張して話せなくなっちゃったりもするんです。
だからこそ青木のような、自分を偽らず主張できる人物に引かれるし、「演じていて楽しい!」と思うのかもしれませんね。普段の私は、いつも“ホワホワ”しています(笑)。