ジュニア向けの教育プログラムは無償提供

中高生とその保護者が主な対象となる「ジュニア工学教育プログラム」は、大学進学前の段階から最先端の工学や情報科学の魅力に触れるためのコースが無料で提供される。いずれの講座もオンラインを基本としつつ、商品開発の体験学習や研究室見学などは対面とのハイブリッドで行われる。

今年度開催予定の講座を見ると、例えば「メタバースを作ろう」では、メタバースの基礎技術となるVRの研究紹介やメタバース空間を作成する1回1時間の演習が全5回で構成され、相澤清晴教授(東京大学大学院情報理工学系研究科)や稲見昌彦教授(東京大学先端科学技術研究センター)をはじめとする錚々たる教授陣が登壇する予定だ。

また、大学で行われている工学の学びや卒業後のキャリアを伝えるために、起業入門やデザイン×工学、グリーンエネルギーや飛行ロボットなど多彩な講義が産学協同で実施予定だ。中にはジュニア向けではないが、データサイエンティスト志望者に向けたレベルの高い講座にも中高生が参加できるという。

「ジュニア講座は、個別に関心のあるテーマについて申し込む形を取っています。東大での講座は13回で1コースというのが多いパターンですが、ジュニア向けではその半分くらいの回数とし、オンライン講座以外にも第一線の研究者が訪問する出張授業や、工学部で学んだ当事者の声を伝える『工学部のリアル』などのイベントを予定しています」(染谷教授)

なおオンライン講座では、映像配信とZoomなどビデオ会議ツールによる質疑応答やグループワークが想定されている。一部のライブ感がある講義についてはメタバース用のアプリを用いる可能性も考えられるが、受講に「Meta Quest 2」のようなVRヘッドセットは必須ではなく、スマホでも気軽に参加できるという。

東大で誰でも学ぶチャンスが。東京大学「メタバース工学部」が目指す制約のない未来の学び_4
東大で誰でも学ぶチャンスが。東京大学「メタバース工学部」が目指す制約のない未来の学び_5
記念式典は台湾デジタル発展省大臣のオードリー・タン氏のメッセージに始まり、賛同企業である鹿島建設、ソニーグループ、DMG森精機、丸井グループ、三菱電機、リクルートの経営陣が祝辞を述べた