直径6㎜以上のほくろ、形状の変化には注意
形、肌との境目、色をチェックしたら、次はほくろの大きさをチェックしましょう。
DはDiameter=直径のことです。
大きなほくろはメラノーマである危険性があります。具体的には直径6㎜以上のほくろです。
ただし、大きなほくろが全てメラノーマということではなく、前述した、形、肌との境目、色などのメラノーマの特徴に当てはまっているかどうかがポイントになります。
大きなほくろで、形が左右非対称、濃淡があり、肌との境目が分かりづらい場合はメラノーマかもしれないので、皮膚科を受診しましょう。
そして最後のチェックは、EはEvolve=形状の変化です。
以前は普通のほくろだったのに、だんだん大きくなってきた、色や形が変わってきた、境目が分かりづらくなってきたという変化にも気を配るようにしましょう。
特にほくろの中心部分が凹み、ただれている場合は、メラノーマである可能性があるので、早めに皮膚科を受診してください。
メラノーマは足の裏のほかに、手のひらなどにもできやすいですが、背中など自分ではチェックしにくい部分にもできることがあるので、家族に見てもらうようにしましょう。
また、メラノーマは爪に出ることがあります。
爪に黒い線が入り、色が濃くなったり、幅が太くなったりする場合はメラノーマの疑いが高いので、爪のチェックも忘れずに。
皮膚がんの予防は、何よりも紫外線を避けることです。日差しが強い日はしっかり日焼け止め剤を塗る、肌の露出が少ない服装をするなど紫外線を浴びすぎない対策を心掛けて。
メラノーマは早期発見すれば、その部分は手術によって切除すれば完治する可能性が高いのですが、発見が遅れてしまい、内臓に転移などしてしまうと、抗がん剤治療、放射線治療をしなくてはならなくなり、場合によっては命に落とすこともあります。
ほくろという自分から見えやすいものだからこそ、6ヵ月に一度くらいは前述した「ABCDE」サインをチェックするのがおすすめです。
もし、少しでも不安を感じたら早めに皮膚科を受診するようにしましょう。
取材・文/百田なつき