戦禍のウクライナからたったひとりで闘いにきた美女格闘家の信念_6

「日本の皆さんには心から感謝」

母国への思いを一身に背負い、遥かウクライナから日本の地を踏んだアナスタシア選手。前回試合と合わせて2連敗してしまったが、その闘志はしっかりと日本人の目に焼き付けられたことだろう。

「もちろん日本人のファンのみんなは、日本人選手を応援するかもしれませんが、私のことも少しでも応援してくれると嬉しいです」

戦争勃発後、日本政府は防弾チョッキやヘルメットなどの装備品を送っているだけでなく、避難民の受け入れでもウクライナを支援してきた。そうした海外からの援助については、アナスタシア選手もニュースで耳にしていたという。

「日本が自分の国を応援してくれていると考えると、心の中が温かい気持ちになります。そんな日本と日本人の皆さんには心から感謝したい。その援助はウクライナとウクライナ兵士の命を守ってくれています」

RIZINの試合から1週間後の9月末、ロシアはウクライナの東部、南部の4州を併合すると一方的に宣言した。そのうちの1州、ヘルソン州はアナスタシア選手の故郷だ。戦況がますます混迷を深める可能性がある中、彼女は今も、その現実と向き合いながらウクライナでトレーニングを続けている。

取材・文/水谷竹秀 撮影/井上たろう

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