日本のアクション業界は超ハイレベル
――いまの日本のアクション業界の現状について、その中で自分がどんな役割を担っていきたいか教えてください。
アクションをやるようになって8年が経ちましたが、先輩たちが現場づくりを頑張ってきてくれたから、アクション部の地位も向上してるし、現場も増えていると思うんです。ただ、その増えた現場に対して、人手と予算が少ないとか、若手が伸びていないという部分もあって。私がアクション部に拾われた時のように、まだアクションのことを知らない人たちも巻き込んでいきたいです。
世界的にも、日本のアクションのレベルってすごく高いと思うんです。動ける人もたくさんいるし、スタッフワークも優秀なので、より良い現場を作るための貢献もしたいです。音楽やお笑い、デザインなど他の文化ともどんどん融合して、もっと面白い景色が見たい。「日本のアクション文化って最高だね」って思わせられるような人になりたいです。
――『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』(2021年)など、ハリウッド映画にも参加しましたが、海外での活動も広げていきたいと考えていますか?
アクションは非言語コミュニケーションなので、いろんな国の方とアクションをしてみたいですね。国によって体の使い方とかリズムも違うから非常に興味深いです。だけど、まずは日本のアクション映画で主役のスタントダブルをしっかりやりたいです。スタントパフォーマーを名乗ってはいるけど、主役のスタントをちゃんと経験していなければ意味がないなと思ってるので、ひとまずはそれがいまの目標です。
取材・文/森野広明 撮影/南 阿沙美