「おしゃれなだけ」ではない

OOFOSは大手シューズメーカーに在籍していた熟練の靴職人や、一流アスリート選手、トレーナーらで構成された開発チームが一丸となり、2年以上かけて完成させた。「疲れ」、ひいては「ケガ」に強い課題感を抱いていた集団が、真剣に「回復(リカバリー)」と向き合うことで生まれた。

川島さんが強調するのは「ファッションアイテムとしての認知が急速に拡大したが、見栄えがいいだけではない」ということだ。

人間工学に基づいた設計により、土踏まずをしっかりとサポートする形状を採用。実際に履いた者にしかわからない、足裏全体を包み込むような感覚は、しばしば「雲の上を歩くよう」と喩えられる。このような評価は、確かに一般的なサンダルとは一線を画している。

また、快適な履き心地を実現する工夫は随所に凝らされている。たとえば、立体成型されたトング部分は長時間の着用に耐え、痛みが出にくい。よく見るとソールには一定の傾斜がついており、歩行時の推進力を増す仕組みになっている。

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土踏まず部分を少し立体的にさせることで、足を優しく包み込むようなフィット感を実現
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ソール部分に一定の傾斜をつけることで、自然な動きを実現しながら、歩行時の推進力を増強している

本国アメリカでは発売開始から12年目になる。シンプルな見た目以上の効果は、本国では老若男女に広がり、医療関係者の間でも評価されるようになった。

2020年には全米足病医学協会(APMA)からの認定を取得。「足の健康に有益かつ一定の効果が認められ、足病医(ポドロジスト)による審査を通過した」と川島さんは説明する。

機能性は国内販売当初から謳われていたものの、こうしたOOFOSのフィロソフィーに早くから反応したのがファッション感度の高い層だったことで、結果的にOOFOSはファッションアイテムとしての認知が広がった。

「履いてみないとわからない効果がある一方で、人気により品薄状態が続いています。多くの人に履いてもらうことができておらず、『流行りのサンダル』に留まってしまっているのでは、というジレンマがあります」

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足への効能が医学的な見地からも認められ、すべてのシリーズが全米足病医学協会(APMA)からの認定を取得している