感情コントロールが難しくなる理由

最近は、一般の子供でも、多くのことを「うざい」「やばい」「えぐい」という言葉で表します。こういう子供は、物事の理解力や判断力が弱く、コミュニケーションが粗雑になり、不必要な困難を抱える傾向にあります。

たとえば、同級生が自分のペンを間違えて使っていたとしましょう。この時に、「こいつ、うざっ」と言えば、相手とトラブルになりかねません。一方、「これ僕のだよ、間違えちゃった?」と言えば、問題が起こることはないでしょう。

子供が持っている言葉の量と質が、生きやすさにつながるのはそのためです。

多くの言葉を持って、自分の感情を細かく分析し、きちんとした表現ができれば、人間関係が円滑になります。逆にそうでなければ、人生を必要以上に困難なものにしてしまう。大きな事件が起きた時、加害者である少年が次のような言葉を発することがあります。

「死刑になりたかったから、殺人事件を起こした」
「ムカついたから殺った」

彼らに共通するのは言葉によって十分な思考ができていないため、短絡的な行動に及んでいることです。

子供たちの言葉の脆弱さは、どのようにして起こるのでしょう。

障害や疾患を除いて考えれば、家庭に子供たちから言葉を奪い去る原因があることが指摘されています。子供が年齢相応のボキャブラリーをつけるには、家庭でのコミュニケーションが欠かせません。親と触れ合い、絵本の読み聞かせをしてもらい、幼稚園や公園で他者との自由な遊びをすることで言葉の力を育んでいくのです。

しかし、最近は親が多忙だったり、スマホを見てばかりいたりして、子供と適切なコミュニケーションをしていないことがあります。幼児期のスマホ育児、ゲームの与えっぱなし、遊びの管理・規制などが一例でしょう。

虐待など、親の不適切な養育も言葉の発達を阻害します。

親が不条理な暴力をふるい、子供を支配すれば、子供は受け入れがたい現実から目を逸らすために、言葉で物事を考え、理解することを放棄します。そういう子は成長した後も、現実と向き合わず、その場の感情で動くようになります。

一つ例を挙げましょう。