家庭や学校に問題を抱える子供がハマりやすい
実は、1日に何時間やっていれば依存というふうに、利用時間で線引きされるものではありません。医療機関の簡単診断(インターネット依存度テスト)を受けていただければと思いますが、大まかに言えばゲームやネットにのめり込むことで、次のように日常生活に支障が出る状態を示すのです。
・学校、習い事、バイトに行かなくなり、ゲームをしている。
・家族や友人とのコミュニケーションが激減する。
・多額の課金をしてしまう。
・食事や運動をしなくなり、体調が悪化する。
ゲーム・ネットの優先順位がリアルよりも上回ることで問題が生じる状況です。時に、子供はそれらにのめり込むあまり、食事や入浴さえしなくなることがあります。ひどい場合は先の例のように生命にかかわる事態にもなりかねません。
また、脳に及ぼす次のような悪影響も指摘されています。
・前頭前野の機能低下
・ゲーム、ネットへの過剰反応
・ドーパミン受容体の減少による報酬欠乏症
・脳細胞の破壊
脳機能まで破壊するのが、ゲーム・ネット依存の恐ろしさなのです。なぜ、子供はゲーム・ネット依存に陥るのでしょう。誰もが依存症になる可能性がありますが、重症の子供たちに会っていて感じるのは、少なくない者たちが家庭や学校などに何かしらの問題を抱えているということです。
ひとつのケースを簡単に示しましょう。