7年前はゴリゴリ、毎晩コンパだった

――かつては「炎上芸人」と呼ばれていましたが、もうそういうのはいい?

炎上しても、金になんねぇですしね。今でもヘンなツイート見たらムカつきますし、なんだよとは思いますけど。今さらそんなに目くじら立ててもなぁ。どうせ若い奴らがなんか言ってるし……と思うと、まあべつにいっかっていう。

――7年前は、「炎上したら、その火で芋を焼く」とおっしゃっていました。

昔はヘンなこと言われたら躍起になって、そいつを叩くまでやってましたけど、なんかねぇ……虚しくなっちゃうんですよね。「若い子をまた追い込んでしまった」みたいな(笑)。

――すごい変わりましたね!

まあ、一週間前もやりましたけど。「どういうつもりなんですか?」って追い込むみたいな。でもそんなことをしたところでなぁと思うのは、ただただ、自分が年取っただけなんじゃないですかね。

「若い子たちを面白いと思えないっていうのは、時代が違うんだなぁって…」ドランクドラゴン鈴木拓が語る“50歳手前の芸人論”_1
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――いい年の取り方じゃないですか。

そうですね。前は「ヤバい、ヤバい」と思いながらずっと生活してましたけどね。これはみんなそうなんですけど、芸人って50歳を迎えると、みんなおかしくなっていくんですよ。結局、次のステージに行かなきゃいけないんですけど、それに行けなくてみんなジレンマを感じてるんだと思う。

天下取ってる人でも、なんか転換期なんですかね。「若い子に道筋をつけてあげたい」とかって言ってると、もしかしたら寂しく思われるかもしれないけど、若い子が今、テレビでやってることを見て、「ああ、俺らが通ってきたことだな」とか、微笑ましく思うのは全然悪いことじゃないですから。

――心境がガラッと変わったきっかけはあるんですか?

やっぱり週刊誌のアレが効きましたよね……。

――FRIDAYの不倫報道(2016年)ですね。それまで東京で一人暮らしをされていたのが、神奈川のご自宅に戻られたんですよね。

そうそう、戻って来いって言われて。7年前はゴリゴリ、毎晩毎晩、コンパ。最低でしたからね。