神社参拝は「心のジム」。普段の生活にも活かしてさらに運気アップ
さきほど、神社の神様は作法を守らなくてもご利益をくれないわけではないと言いましたが、ご利益にあやかれるか否かは、鳥居の前で一礼するかどうかひとつで変わると言っても過言ではありません。というのも、基本的に神様というのは、「拝めば拝むほどその力を強くしていく」ものだからです。
手水舎で手や口をきれいにして心身を清める、鳥居の前で一礼する、参道の真ん中を歩かないなどの作法は、神様として認めていますと示す行い。人が敬うことによって神様は力を得て、格が上がると考えられています。そして人は、そうして力を強くした神様の恩恵を受けることで、元気に過ごせます。
神様は、盛り上げてなんぼ。どんどん盛り上げて気分を良くしていただければ、それだけ、こちらの運も上がっていくのです。
目に見えない神様にどう接すればいいか。それはなにか難しいことのように感じるかもしれませんが、実は簡単です。
例えば、誰かにお金を借りたいというときに、いきなりその人の家にずかずかと入っていって「お金貸して〜」と言うより、まず玄関で一礼をして、「○○からやってきた○○と申しますが、実はこういうわけでお金に困っていまして、どうか……」などと言うほうが、うまく借りられますよね。
神様といっても、礼の尽くし方は同じです。神社での作法に迷うという方もよくいるのですが、迷ったときは、いちばん尊敬する方や大事な人に接するときにどうするかと考えて行動するといいと思います。そうすれば間違いないでしょうし、もしそこで間違ったふるまいがあったとしても、心がこもっていれば、その尊敬している方も、神様も、気分を悪くすることはないでしょう。
またひとつ、運を良くするための大事なポイントがあります。それは、神社での作法というものは、神社以外のところでもやることでようやく発揮されるということです。
大事な商談がある朝、神社に行き、丁寧な作法で参拝してきた。でもその後、営業先に「おぃ〜っす」なんて入っていくようでは、まったく意味はありません。
周りの人は、なんとなく無意識にではありますが、誰がどんなことをしているか、きちんと見ているものです。鳥居の前で一礼したのと同じように、会議室に通されたときなどに、入り口で軽く頭を下げる。すると、その場の空気が変わることでしょう。氣が変わり、それで仕事がうまくいったら、それこそがご利益です。
神社は、「心のジム」。心の伴った行動は、必ず良い運となって返ってきます。それを習慣づけるためにも、神社をどんどん訪れてほしいと思います。