皆さん「来なくていいです」というフェス

――コロナ禍で動員を大きく絞って開催した2020年、3日間開催となった2021年を経て、少し規模を広げた上で今年も3日間で『New Acoustic Camp 2022』(以下、ニューアコ)を開催するに至った理由を教えてください。

3日間開催は、できるだけ長くテントを張っていてもらいたいっていう思想から。テントって、1回出すと片付けるの面倒くさいでしょ。テントを出して、その次の日に片付けるってすごくイヤだなと思って。

ニューアコは、1日にライブをいくつ観られるかっていう競争とは真逆のフェスだと思っていて。3日間キャンプしていれば、自分の居場所を確保して、ゆっくり快適に楽しめるからね。

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――そうしたリラックスしたフェスだからか、ニューアコのお客さんは心が広いし、楽しみ方もリスクも自分で判断して行動できる人が多いので、すごく居心地がいいフェスだと感じています。

それは、参加する敷居を上げてるから。「このフェスがいい」「あのフェスは行かない」って参加する側が言うのと同じように、悪いけど、こちらもふるいにかけていて。誰でも来れると思うなよっていうか(笑)。

俺はずっと、「来てください」っていうより「無理に来なくていいです」って言ってるから。ただ、来てくれた人たちには究極に居心地よく過ごしてもらいたいし、犯罪とかが起こる率も低くあってほしい。だから、自立心が求められる条件として、キャンプであるとか、ちょっと遠いところに来る必要があるとか、そういう敷居を作ってますね。