――内定をもらったときのことは覚えていますか?
はい。当時は最終面接が終わって、合格の場合は連絡を受けてから会社に向かうことになっていました。お台場で結果を待っている間、試験期間中だったのでカフェでレポートを書いていて、その最中に電話がかかってきました。
現実とは信じられないふわふわした気持ちもありつつ、とにかく嬉しかったのを覚えています。
最大の壁!? 父との約束は……
――内定を得てから、もう1つ大きな壁があったと思います。近年は就職の際にもご両親の意向が強く反映されるケースがあると聞きます。井上さんもお父様と「就職は福岡へ帰る」と約束していましたが、フジテレビから内定が出た時は、どのようなやり取りがありましたか?
東京のキー局を受けると伝えた時は、「福岡に帰ってこないとダメだよ」と言っていました。受かると思われていなかったんですね(笑)。
ただ、私が結果を出せば父は最終的に認めてくれると信じていました。アナウンサー試験も、戻ってこないとダメだよと言いつつ、フジテレビから内定をもらったと伝えた時はとても喜んでくれました。
ですので、特に説得するまでもなく「フジテレビから内定をもらったのであれば、何十年後かに福岡に帰ってきなさい」と送り出してくれました。
――それはよかったですね。最後に、これから選考を受ける就活生にアドバイスをお願いします。
これは就職だけに限らないかもしれませんが、何かを選択したり、されたりする時には、縁や相性、タイミングが大きく影響します。私も選考が1年前後していたら、1つ何かが違えばフジテレビからの内定は無かったかもしれません。
もし、仮に自分の希望通りにならなくても、長い目でみれば何が最善かは分かりません。それが最終的に自分の人生にとって必要な事柄だと信じて、私はいつも乗り越えようとしています。
就活中はこれまで味わった事のない気持ち、嬉しいことも苦しいこともあると思います。
いつか、近いかもしれない、遠いかもしれない未来で振り返れば、皆さんにとって今この瞬間に進んでいる道も、ベストな道であるはずです。そう考えると私は少し楽になります。諦めずに頑張ってください。応援しています。
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撮影/猪原悠