「ゴールデンカムイを忘れないで欲しい」

――次回作についてもう少しお聞きしたいです。

「連載が始まる頃には貯金も底をついて…」…野田サトル1万字インタビュー#4_g

前作『スピナマラダ!』は打ち切りだったので、中途半端な作品です。もっと描かなければいけないことがたくさんあった。
若い頃の貴重な何年かを費やした作品なので、完成品としてこの世に残しておきたいのです。完全なわがままです。一度売れなかったものをもう一回描き直しても、売れない可能性は十分にありますから。
でも、描かせてくれるヤングジャンプさんには大感謝です。『ゴールデンカムイ』を描き終えて、少しは成長できたと思っています。今ならもうちょっと面白い作品になると確信しているし、自分も楽しみです。
『ゴールデンカムイ』は作品にファンが付いているのであって、野田サトルという作家にファンが付いているわけではないので、新しい連載には新しいファンを集めるつもりで、常に新人のつもりで頑張ろうと思っています。

――最後に『ゴールデンカムイ』を愛する人たちに向けてメッセージを。

最終巻まで買ってくれた方たちには大感謝です。『ゴールデンカムイ』を忘れないでほしい。
紙のコミックスでも持っていてくれると嬉しい。ベッドの近くにおいて、ときどき読み返されるような。
僕は大好きな漫画にそうやって触れてきたし、僕の作品もそんな漫画になるのが理想でした。『ゴールデンカムイ』が気にいった方は次回作も読んでほしいです。きっと気にいっていただけると思います。
本当にありがとうございました。

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「連載が始まる頃には貯金も底をついて…」…野田サトル1万字インタビュー#4_1
1124_2016.12
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©野田サトル/集英社

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