当たり前のことに、ご褒美は不要
勉強を頑張らせようと思って、「テストの点がよかったらご褒美をあげる」と言うのはNGです。テストのために頑張るのは当たり前のことなのに、点数がよかったときにご褒美をあげていると、「勉強=嫌なもの」と、頭の中に植えつけてしまうことになります。
小学校に行っても勉強をするのは当然のことですから、「成績がよかったらご褒美をあげる」やり方はおすすめできません。勉強の結果としてご褒美をあげると、子どもは「勉強」と「学ぶ」ということを甘くみることになります。
また、ご褒美をあげるとなると、どの点数だったら何を買ってあげるかといった基準を設けるのが難しいのが難点です。「ご褒美をどうしようか」とあれこれ悩む時間もいらないですよね。成績がよかったときにはもらえたご褒美が、悪いときには何ももらえないとなると、点数が悪くてがっかりしている子どもにとってつらいものです。
ですから、ご褒美で頑張らせるのではなく、頑張ったときに褒めてあげるだけで十分です。そのときの声かけはシンプルに、「よく頑張ったね。次もまた頑張ろうね」でいいと思います。
■未就学児にはご褒美も効果的
テストや成績表がある小学生以降の子どもに、成績がいいときのご褒美をあげることには反対ですが、就学前の子どもならご褒美で頑張らせるのもよいと思います。ただし、小さなご褒美に留めましょう。たとえば、幼児教室のプリントやワークブックなどをはじめたときには、楽しく続けられるように、「終わったらおやつ食べようね」と言っておやつの時間にしてもいいですね。
わが家では、就学前の幼い子どもたちが楽しく公文式教室のプリントを続けられるように、目標のプリント数と同じ数の小さなチョコレートを皿に並べて、「1枚終わると1粒食べられる」ルールを作っていました。乳幼児期には、プリントやワークブックを楽しくやることが何よりも大切です。1枚終わったら、小さな手でチョコレートを1粒つまんで食べていました。その仕草と笑顔がとても可愛かったですね。でも、ご褒美にお菓子をあげたのは幼児期だけ。小学生になってからは、勉強したときにご褒美でお菓子をあげることはありませんでした。
就学前の子どもの場合には、幼児教育の教材やワークブックなどを楽しくやれるよう、お母さんがいろいろと工夫しましょう。常に、子どもが笑顔で楽しくできることを考えてくださいね。