アメリカの投資家ファーストの文化は非常に優れている

Q S&P500(スタンダード・アンド・プアーズ・ファイブハンドレッド)って何?

アメリカ経済を代表する世界最強の厳選された500社の指数です。1860年にプアーさんがスタンダード社を買収して作ったStandard&Poor's社(以下、S&P 社と略す)が選定した 500 社を指数にしたものです。そもそもS&P 社とは格付け機関です。S&P 社に認められると企業の信用度が格段に上がり、銀行からはたくさんの資金調達ができ、投資家にも注目されて株や社債の価値が上がります。S&P 社から AAA(トリプルエー)という最も高い評価がもらえた社債は信用度が高いことを意味しています。

投資しない人が貧乏になる時代に買いたい「米国株」の最適解_c

そんな S&P 社が作っている指標が S&P500(Standard & Poor's 500 Stock Index)です。日経平均株価と違い、選定が厳しいだけでなく、入れかえも激しく健全な競争が行われているので非常に信頼できます。成長が終わった企業を除外し、これから成長が見込める企業を採用する。全ては投資家の利益や健全な資本主義社会を守るためです。

なんと厳しい目で見られた500社の指数は30年間で約13倍になっています。もちろんこのパフォーマンスは世界最高レベルです。

先日、巨大企業 GAFA が市場独占をしているのではないかと下院公聴会で追及されました。世界トップの企業に対してもフェアに追及するアメリカは健全ですね。このように、アメリカは日本と違い「企業に対する第三者の目」が厳しいです。アメリカの投資家ファーストの文化は非常に優れており、私がオススメしている理由です。

S&P500の構成で影響度が大きいのは皆さまおなじみのGAFAM(ガーファム=Google/Amazon/Facebook/Apple/Microsoft)です。この5社だけでS&P500の全体の23%もの強い影響力を持っています。先ほど紹介した NY ダウも指標として優れているのですが、たった30社しか入れないため、GAFAM が網羅されていません。私はNYダウも好きですが、S&P500が最も注目されると予測しています。
※ 500社の各企業の影響度を知りたい方は「S&P500 finviz」で検索をしてください。ヒートマップの面積の大きさを見れば一目瞭然です。