日本の時価総額 No.1はどこの会社でしょうか?
Q 日経平均株価が下がると何が起こるのですか?
正解は…(1~2 年後に時間差で)実生活に悪影響が出ます。日経平均株価が暴落すると、多くの企業は守りに入ります。水道の蛇口を閉めるイメージで広告費や人件費を削ります。逆に言うと、バブル期には広告代理店や人材派遣会社が大儲けします。
大企業がお金を削ると、今までは大企業からの発注に頼ってどうにかなっていた弱小の中小企業にお金が入らなくなり倒産します。そして負の連鎖が起こります。ボーナスがなくなったりクビになったりと、1~2 年ほどの時差で我々のような一般人の実生活に悪影響が出ます。
ここまで、日本の景気を測る代表的な指数の《日経平均株価》について学んできました。そんな完璧に見える指数に弱みは無いのでしょうか?
Q 日経平均株価には欠点は無いのですか?
欠点はあります。1社 1社の寄与度(影響力)の差が大きすぎること。
日経平均株価に最も影響力があるのは東京エレクトロンとユニクロ(=ファーストリテイリング)の2社です。1位「東京エレクトロン」と、225位「東京電力」の日経平均株価への寄与度は2000倍以上の差があります。上位2社の寄与度が大きすぎるため、日経平均株価は「東京エレクトロン・ユニクロ指数」と呼ばれることもあります。
※225社の各企業の影響度を知りたい方は「日経平均 寄与度 構成率」で検索をしてください。ヒートマップの面積の大きさを見れば一目瞭然です。
寄与度で上位に入る株は「1株の価格が大きい」「日経平均株価に採用された後に急成長をした」という特徴があります。単に時価総額の大きさだけではないのです。先ほども挙げた“みなし値”の計算があり、日経平均株価に採用された当時の株価が基準になるからです。
日本の時価総額 No.1はトヨタ自動車(34兆円)ですが、直近で急成長をした東京エレクトロン(10兆円)やユニクロ(7兆円)やソフトバンクグループ(9兆円)のほうが日経平均に対して大きな寄与度を持つようになったのです。
※ちなみに通信会社のソフトバンク(SB)と、投資会社のソフトバンクグループ(SBG)は完全に別の会社です。