「3mで売れるか?」ウォーキング・ダイエット大ブレイクの裏側

──大ブレイクの大きなきっかけになったのが、2004年放送の『情熱大陸』への出演でした。

デューク更家(以下同) そうですね、実はオファーがあってから放送まで、だいぶ時間がかかっちゃって。ボクがこだわりすぎだからなんだけど。例えば、ウォーキングをただ正面から撮るのではなく、「視点を地面にして、下から撮影してほしい」とお願いしたんです。それにはお金がかかるからって、半年くらい、スポンサーさんを探したりして。

──放送後、状況は一気に変わったんですか?

すごかった。ボクはそれまで、文化教室などの施設を借りてウォーキング指導をやってたんですよ。だいたい受講生は1回のレッスンに20〜30名ほど。しかし放送直後、2000人の申し込み! もちろん、1年の予約待ちなんてのはザラになるのね。

しまいには文化教室の側から、「あんた、もうお金あるんだから自分の拠点を持ちなさい」なんて言われて。当時は日本全国を転々としながら指導したかったから、自分の箱を持たないスタイルだったんですよね。

72歳を迎えたデューク更家
72歳を迎えたデューク更家
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──お話を伺っていると、かなり徹底的にこだわるタイプなんですね。

凝り性だとは思います。『情熱大陸』の前、『1mウォーキング・ダイエット』(講談社、2003年6月刊行)が出たんだけど、そのときも編集者さんに迷惑かけちゃいました。

実はそれまで、『3mウォーキング・ダイエット』というタイトルで書籍の企画を進めていて。原稿もだいたい全部書いて、タイトルを確定させなきゃいけない時期に来ていたんです。

それで夜中、布団のなかで、「3mで売れるか? 1mのほうが良くないか?」と考えだしたら止まらなくなっちゃって。突然、編集者さんに電話かけて「やっぱり3mもみんな歩きたくないだろ! 1mにしよう!」って(笑)。印刷前に間に合ってよかった。あの真夜中の電話こそ、ウォーキング人生の分岐点だったなぁ。

大ヒットの裏にあった裏話を披露してくれた
大ヒットの裏にあった裏話を披露してくれた

──そんな逸話が! しかし、3m歩く前提だったものが1mになっても大丈夫なんですか?

そう。だから後付けでかなり理論武装しました。ボク、嘘をつくのは嫌いなんですよ。3mで効果があると思っているのに「1mでできますよ」ってのは嘘になるじゃない。だから、相当それから考えて。関節をねじる運動をより取り入れて、短い距離でも同じような効果が得られるようにしたんです。「一歩踏み出して、その足を戻すのはギリギリOKだろ」なんつって(笑)。