刑事役は多いけれど……常に悩みながらやっています
──警視庁SCU(特殊事件対策班)は堂場瞬一さんの小説『ボーダーズ』(全5巻)に登場する架空の組織。特殊詐欺事件や国際的な薬物密輸など、多様化して従来の捜査ではこぼれ落ちてしまう“境界線の事件”を扱います。ここのキャップ・結城新次郎(ゆうき・しんじろう)を演じられますが、手ごたえはいかがですか?
沢村一樹(以下同) まだ手探りしているところはありますが、気持ちよく演じています。僕は少し前まで、他のドラマで捜査一課の刑事役をやっていたんです。捜査一課内でバチバチやるのも楽しかったですが、今回は「既存の組織を超えた」役というのが気持ちいい。
組織横断的に仕事をするSCUは、いろんなところに顔を出すので、煙たがられているんです。嫌われているのはわかっているんだけど、他にはない立ち位置だからそうなるわけで、気持ちがいいんですよ。
──刑事役の多い沢村さんが、今回の役を引き受けられた理由は?
今までとは全然違うタイプの刑事だし、もちろん台本が違うし、現場も違うので、新鮮に感じました。新しい引き出しを開けるような役もやりがいがありますが、最近は、すでに開いている引き出しの中でどう勝負するかを考えるのが面白い、というのもありますね。
といっても、過去に演じたあのキャラクターと似ているな、と思うところはあるんです。だから絶対に被(かぶ)らないようにしようと考えたり、いや、本当は被ってもいいのかなと思ったり、常に悩みながらやっています。
──沢村さんは役柄の上で警察組織にも詳しいと思いますが、SCUについてはどう思われますか?
今までのドラマのイメージから警察=縦割り組織という印象が強いので、広い視野から警察を見ているSCUは新しいなと思いました。警察小説をたくさん書かれてきた堂場さんだからこそ、たどりつかれた場所なのかなと、想像しています。
刑事さんって、ものすごく刑事ドラマを見ているんですよ。いまだに『太陽にほえろ!』の石原裕次郎さんの格好をされている刑事さんがいたり。だから緊張感を持ちつつも……、楽しくやらせてもらっています。













