A氏本人に話を聞こうと自宅に行くと…

A氏は札幌市中心部から東に約20キロ離れた自宅から職場に通っていた。2007年に購入した自宅マンションには3300万円の抵当権が設定されている。

本人に話を聞こうとマンションのインターフォンを押したが反応はない。マンションの関係者は「A氏はひとりで出入りする姿しか見ていません。彼は4、5か月前からスーツを着なくなり、朝決まった時間に出てくることもなくなりました。最近はほとんど見かけません」と話した。

A氏の自宅(撮影/集英社オンライン)
A氏の自宅(撮影/集英社オンライン)

問題発覚の契機になった国税の査察が入った2月17日の直後、同会はA氏に事情を聴いているが「当時は国税局さんの調査が始まったばかりで、自由にしゃべるっていうことがはばかられるんだという本人の説明で具体的な話というのは聞けていない状態です」と天羽氏は6月の会見で説明していた。

B事務局長も「向こうは弁護士を立てていて、その弁護士ともやりとりはしてません」と話し、カネを何に使ったのかA氏側に問いただすことができていないようだ。

いっぽうで、別の元同僚は、A氏が資金流用の発覚を防ぐため決算前に一時的に借り入れをしていたとされることについて重大な問題を口にした。

「取引先からお金を一時的に入金させたりっていうことが疑われてるみたいですね。相手先に迷惑がかかったらいけないので言えないんですけど、(借りた先は) 彼が関わっていたところといった話もある。詳しくはまだわかりません」

A氏は、同会が募金を原資に助成金を支給する先に、資金の融通を頼んでいた疑いがあるというのだ。助成先施設の選定や助成金額の決定にも大きな発言権を持った可能性がある共同募金会の幹部が助成先に「カネを貸してくれ」と頼んでいたとすれば、事件はまた別の様相を呈してくる。

募金の巨額流用疑惑は沈静化どころか拡大の一途をたどっている。

北海道共同募金会の助成事業(同会HP) 
北海道共同募金会の助成事業(同会HP) 
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班