退店時には最大50%減額――労基署にも相談

退店時の給与の扱いにも、これまで働いてきた店では経験したことのないルールがあったという。

「退店を伝えた後の出勤日数によって、総支給額から引かれる割合が変わるルールがありました。減額率は0%、15%、25%、50%の4段階で、私自身は25%を控除されました。最初は『店のルールとして決まっているなら仕方ないのかな』と思っていたんです。でも、あとから考えると、働いた分の給与から、退店を理由に何割も差し引かれることに疑問を感じました」

もちろん、労働基準監督署に相談しました相談の際には、タイムカードで出退勤が管理されていたこと、遅刻や欠勤として扱われていたこと、勤務時間に応じて報酬が計算されていたことなど、実際の働き方についても説明したという。

「労基署では、勤務実態からみると実質的には労働者に当たる可能性が高いという趣旨の説明を受けました。まず自分で控除された分の返還を求め、それでも返還されなければ、改めて調査を依頼するよう案内されています。

みみたんさん自身、当初は「店のルールなら仕方ない」と受け止めていたという。だが労働基準監督署への相談をきっかけに、給与や退店時のルールまで確認して店を選ぶ大切さを感じるようになった。

北新地、六本木、そして郡山。複数の街で働いた経験から見えたのは、同じキャバクラでも、街が変われば売れる女性像も、営業方法も、店側との関わり方も変わるということだった。

文/佐藤ちひろ 写真/shutterstock