「裏金」問題が再燃か…早期報道には「萩生田つぶし」の意図も?
萩生田氏を幹事長に就けることのもう一つのリスクが、裏金問題の再燃だ。
「一般的にはあまりニュースで目にすることの少ない幹事長代行から、会見などの機会が多い幹事長に就くと、再び裏金問題を想起させてしまう。来年4月の統一地方選を前に『裏金』を有権者に思い出させてしまうのは困る」(自民地方議員)などの反発もある。
そのため、「萩生田氏をよく思わない勢力が、萩生田幹事長案を『つぶす』ために、あえてこの案をメディアに書かせたのでは」(自民関係者)との見方も浮上している。
さらに、萩生田氏を幹事長に抜擢した場合、復権しつつある「安倍派5人衆」のパワーバランスが微妙に変わりそうなことも、高市首相の今後の総裁選戦略に影響するかもしれない。
5人衆は裏金問題発覚以降、しばらく要職から外れていたが、高市内閣発足後、萩生田氏が幹事長代行、西村康稔氏が選挙対策委員長、松野博一氏が組織運動本部長、といったように、党幹部として復権しつつある。特に萩生田氏にライバル意識を燃やすのが、当選回数の近い西村氏だ。
「第二次安倍政権下で、西村氏は萩生田氏が官房副長官を務めた直後にその職に就き、岸田政権では、萩生田氏が務めていた経産相を引き継ぐ形で経産相に就任。萩生田氏へのライバル意識を燃やし、安倍氏も政府や党、派閥の人事にあたって『どちらかを重用しすぎないように気を遣わないといけない』と語っていたほどでした」(自民関係者)
そうした2人のライバル関係もあり、高市首相が萩生田氏を引き立てれば、西村氏にとっては面白くないというのだ。
「高市首相としては、総裁選を前に余計な反発を招くと『反高市』に回られる恐れも考慮する必要があります。裏金問題再燃や出世レースの観点から『萩生田幹事長案』を気に入らない勢力がいるなか、それでも萩生田氏を幹事長に据えることができるかが焦点です」(全国紙政治部記者)
人事には恨みがつきものだが、総裁選を1年後に控えた今、高市首相は大きな恨みを買ってでも自身のカラーを色濃く反映した人事ができるか。自らの再選のために、なるべく波風を立てない人選をするか。あと1ヶ月ほど、官邸と公邸にこもっての思案の日々が続きそうだ。
取材・文/ 集英社オンライン編集部ニュース班












