寝室のドアに「嫌なことは持ち込み禁止」と貼り紙する

疲れている夜ほど、布団の中で過去の出来事を思い返したくなります。もしそれが楽しい思い出なら心も穏やかになりますが、多くの場合自己憐憫的な思考に陥り居心地の悪い夜になってしまいます(否定的バイアス)。

さらに、夜はうつ状態が悪化しやすく、自殺者が増えることもわかっています。

少しでもそんな状況を防ぐには、寝室は「心を休めるためだけの場所」と決め、「嫌なことは持ち込み禁止」と寝室のドアに貼り紙をすることをオススメします(リマインドナッジ)。貼り紙を見ることで、寝室の前でひと呼吸つけるようになります。このように直感に明確な指示

を出すことで、無意識に抱えていたネガティブ感情をいったん下ろすことができ、「ここからは安らぎの時間なんだ」と気持ちを切り替えやすくなります。

ほんのひと言の貼り紙が、心のスイッチを切り替える優しいきっかけになります。

寝る前に1日のよかったことを書き出す

とくに夜は感情が揺らぎやすく、不安や後悔に引っ張られやすいため(否定的バイアス)、意識的にポジティブな記憶を引き出しておくことで気分がラクになります。

そこでオススメなのが、1日の終わりに今日のよかったことを書き出すことです。

ゴミ捨てができた。朝、SNSを見なかった。薬を飲み忘れたけど昼に気づけた。取引先からのメールにすぐ返信をした。こうした今日の小さな達成やうれしかったことを記録するたびに、「私は毎日少しずつでも前に進んでいる」という感覚が生まれます。

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書いているうちに、「あれができなかった」「やるのを忘れていた」などのネガティブな感情が浮かんでくることもあるでしょう。その場合は、次のページに「今日の反省・不安ごと」として書き出していきます。

ネガティブな感情を頭の中だけで抱えていると、拡大解釈バイアスや確証バイアスが働き、不安がどんどん膨らんでしまいます。まずは「書き出して見える化すること」(可視化ナッジ)で思考が整理され、冷静な自分を取り戻せるようになります。

この方法を続けていると、「明日はもっとよかったことを書きたい」と思えるようになり、日中の行動も自然とポジティブなものへと変化していきます。

文/竹林正樹 写真/shutterstock

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