悔しいと思うけど
特に印象的だったのは、チーム最年少の後藤啓介の行動を称賛した一幕だ。
オランダ戦で出場できなかった後藤は、ベンチの一番前で声を張り上げ、ピッチの選手を鼓舞し続けていた。
ライバルでもある塩貝健人が途中出場する際には、自らの悔しさを押し殺し、水のボトルを持って話しかけ、励ましの言葉をかけていた。長友はこう指摘した、
「悔しいと思うけど、そういうことを若手とかベテラン関係なく、みんながやっている最高のチーム」
このミーティングがチームにもたらした影響は、明快だ。
過去のような「気のゆるみ」が生まれる隙を、事前の対話で完全に塞いだのである。長友の経験に基づく警鐘と、選手全員で確認した「集まって心をつなげる」ルールは、チュニジア戦での冷静で統一されたプレーに直結した。
4分という早い時間に先制した後も、日本は集中力を切らすことなく追加点を重ね、終盤まで高い運動量と判断力を維持。
守備でも連係の乱れは皆無で、ミーティングで共有された「不具合があったらどうするか」という意識が、万全の備えとなっていた。













