大学時代にはスポーツマネジメントも専攻
「現地に行っても写真だけ撮って試合を見ていないのでは、と言われたり、誰かのお金で来ているのでは、と決めつけられたりしました。でも、それは事実ではありません。そこはきちんと否定しておきたいです。
SNSでは、事実ではないことを言われることもあるとわかっていますし、発信する以上、ある程度は覚悟も必要だと思っています。ただ、言い返したくても、その後のことを考えると言い返せないこともあります」
いのりさんが強く危惧しているのは、こういったSNSの風潮は、自分だけの問題ではないということだ。
大学時代、いのりさんはスポーツマネジメントを専攻していた。サッカー好きがきっかけで、サッカービジネスも学んだ。その中で、女性サポーターをどう増やしていくかについても考えていたという。
「今回のワールドカップでは、特に女性のSNS投稿に対して心ない言葉が多いと感じました。私はサッカーが好きだからこそ、女性サポーターを攻撃するような言葉が、サッカーファン全体の印象まで悪くしてしまう気もしてすごく嫌なんです。
応援の形はたくさんあると思います。誰が、どんなきっかけで応援してもいいのがスポーツであり、サッカーだと思っています。ワールドカップだけ見る人がいても、それは自然なことではないでしょうか」
写真を撮って投稿する。ユニフォームを着て楽しむ。それらは本来、誰かに口出しされることではない。世界中で多くの人がやっていることだが、若い女性の投稿に対しては、ことさら批判が集まる。
「テーマパークに行ったら写真を撮って投稿する人はたくさんいますよね。スタジアムでも同じで、写真を投稿することで、4年前の私のように『自分も行ってみたい』と思う人がいるかもしれない。そういうきっかけを作れるのもSNSだと思っています」
4年前、SNSで現地観戦者の投稿を見て、「次は自分も絶対に行く」と決めたいのりさん。
そして今、自身の投稿もまた、誰かにとってのきっかけになるかもしれない。
「どんな形でも応援していいと思います。にわかかどうかで線を引く必要もないと思います。ただ、行き過ぎた誹謗中傷はやめてほしいです。女性のサポーターはもっと増えてほしいので」
勝手なルールを生み出し、女性ファンを排除するような空気は、サッカーファンを少なくするだけだ。そして、SNSでの誹謗中傷は、決して許されるものではない。
取材・文/集英社オンライン編集部













