いのりさんが明かすサッカーへの強い想い
「SNSで、実際に現地へ行っている人の投稿が目に入ったんです。それを見て、『次は自分も絶対に行きたい』と思いました」
当時は大学生。海外までワールドカップを観に行くお金があったわけではない。それでも、いのりさんは「4年あれば、自分の行動次第で実現できるかもしれない」と考えたという。
「費用がかかることはわかっていたので、お金を貯めることはずっと意識していました。ただ、自分では苦労や努力という感覚ではなくて、自分が楽しみながら続けられるやり方を選んできたという感じです」
SNSでの活動やライブ配信など、自分に合った形で発信を続けた。今回の渡航費や滞在費などにかかる金額は約300万円。滞在は約2週間。しかも、いのりさんにとっては初めての海外渡航だった。
「海外に行くのが初めてだったので、飛行機の取り方も、ホテルの選び方もわからなくて。今回は旅行会社の方にお願いして手配してもらいました。その分、費用は高くなったと思います」
それでも、4年前に思い描いた夢を実現させた。
実際にスタジアムで日本代表戦を観たとき、何を感じたのか。
「日本代表戦は国内で見たことはありますが、海外まで応援に来ている方たちの熱量はまた違いました。スタジアムの雰囲気や熱気、サポーターの気合いがすごく伝わってきました。
ゴール裏の席ではなかったんですけど、点が入った瞬間に隣の方と自然にハイタッチしたんです。ゴール裏ではそういうこともあると思いますが、それ以外の席で経験することはあまりなかったので、現地の熱量を感じました」
オランダ戦では、以前から注目していたファン・ダイク選手を実際に見ることもできた。
「高校生のころはプレミアリーグもよく見ていて、その中でファン・ダイク選手に注目していました。これまで(マンチェスター)シティの選手など、来日した海外クラブの選手を見る機会はあったんですけど、ファン・ダイク選手はまだ見たことがなくて。今回のオランダ戦で初めて見ることができたのは、すごくうれしかったです」
ただし、試合中の気持ちはまた別だった。
「好きな選手ではあるんですけど、日本代表がファン・ダイク選手のいるところにボールを送ると、跳ね返されてしまうので、『そこには出さないで!』と思っていました。そう思ったとき、自分はやっぱり日本代表を応援しているんだなと感じました。好きな選手はいても、勝ってほしいのは日本代表なんです」
ここまでのエピソードを知れば、いのりさんがサッカーを大切にしてきたことは十分に伝わるだろう。しかし今回、そんないのりさんの投稿に対し、SNSでは心ない声も上がった。













