マイルドヤンキーが無理して手に入れた残クレアルファードを念頭に

もっとも、本来であれば買えないはずのマンションに手が届くようになるという点で、危うさも残る。マイルドヤンキーが無理して手に入れた残クレアルファードを念頭に、SNS上では「残クレタワマン」と揶揄する声もある。

中古車市場でも値崩れしにくい残クレ向きの車種といわれるトヨタのアルファード
中古車市場でも値崩れしにくい残クレ向きの車種といわれるトヨタのアルファード

リーマンショックの原因となったサブプライムローンがそうであったように、古今東西、背伸びした住宅購入が信用収縮で逆回転し破綻するという例は枚挙にいとまがない。

ただ、住信SBI側も商品設計の段階でこうした懸念をつぶそうと工夫している様子が窺える。対象となるのは東京23区と横浜市、川崎市、大阪市の担保評価額1億円以上で完済時の築年数が65年以内の物件だ。

裏を返せば、1億円以上の物件に手が届くような年収1000万円以上を対象としており、特に横浜や川崎ではタワマンを前提としていることは明白だ。

マイルドヤンキーによる残クレアルファードとは明確にターゲットが異なり、エリートサラリーマンによる「残クレタワマン」の購入を後押ししていると見るべきだろう。

「次に住み替えるとすれば、残クレタワマン」

残クレタワマンだが、エリートの資産形成を促すという効果がありそうだ。勝どきでタワマンを購入した30代のB氏は、「次に住み替えるとすれば、残クレタワマンは十分に選択肢に入る」と語る。

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コンサルティングファームで働くB氏は妻も同僚で、世帯年収は2000万円を軽く超える。現居は35年ローンでも買えたが、あえて50年ローンにすることで、手元に残った資金を投資に充てているという。

株高に円安も加わり、過去5年間のオルカンの利回りは平均で年率20%、S&Pでは22%という成績を生み出している。

B氏の場合、あえて50年ローンとすることで手元のキャッシュフローを改善し、ローンの返済で消えていたお金をそのまま投資に回している。過去5年で300万円にものぼる利益を生み出すことができた計算だ。

B氏は「1%程度の住宅ローンの金利で資金を調達して、より利回りの高い株式に投資をしているようなものだ」と胸を張る。「残クレローン」は50年ローンよりも月々の支払いは少なく設定できるため、より投資に資金を回すことができる。

「残クレローン」の場合、最終的にマンションを売却することで完済する必要があるが、「インフレが進めば不動産価格は上がる。

よほど選球眼が悪くない限り好立地のマンションの価値は維持されるだろうし、そもそも35年間毎月10万円投資し続ければ保守的に見積もって年利5%でも1億円を超える」とB氏の鼻息は荒い。