1カ月以上、10%程度糖分を含む清涼飲料水を毎日1.5ℓ以上飲む人は要注意
過去には、いわゆるペットボトル症候群の患者が死亡した症例も医学論文で報告されている。報告例では、治療が行なわれたものの呼吸状態が悪化し、剖検で広範な肺動脈血栓症が確認され、これが直接の死因と考えられた。つまり、ペットボトル症候群そのものは「甘い飲み物の飲み過ぎ」という軽い話ではなく、重い代謝異常や合併症につながり得る病態だ。
では、熱中症対策として、日常の水分補給では何を選べばよいのか。基本は水やお茶など、糖分を含まない、または少ない飲み物をこまめに取ることだ。大量に汗をかいたときや、屋外作業、運動時などには塩分補給も必要になる。経口補水液やスポーツドリンクが役立つ場面もあるが、日常的に何本も飲み続けるものではない。糖分量を確認し、必要な場面で適量を使う意識が大切だ。
また、スポーツドリンクなどの摂取に関して全国清涼飲料連合会もホームページ上で「ペットボトル症候群」について注意喚起を行なっている。
「医学的には『清涼飲料水ケトーシス』と呼ばれるペットボトル症候群。これは糖尿病の自覚のない人が、症状のひとつ『喉の渇き』を癒すため、砂糖が入ったペットボトル飲料を多飲していたことで名づけられた造語です。
ペットボトルに入った飲料全てが問題なわけではありません。ミネラルウォーターやお茶飲料、炭酸飲料など無糖のものは害がないので、パッケージに記載された栄養成分表示を参考にしてください。
なお、『清涼飲料水ケトーシス』は少なくても1カ月以上、10%程度糖分を含む清涼飲料水を毎日1.5リットル以上飲み、急激に血糖値が上がるケトーシス(糖尿病の中でも血液中のケトン体が増えている重たい症状)になることです。
症状としては著しい喉の渇きや体重減少、倦怠感が表れ、ひどくなると意識がもうろうとし昏睡状態に陥ることもあります。
詳しくは「健康のためかしこく飲みましょう」をご確認ください。」(出典:全国清涼飲料連合会ホームページ)
「水分補給」は大切だが、「甘い飲み物をたくさん飲むこと」と同じではない。暑さが厳しい時期こそ、飲み物の中身を見直したい。のどの渇きが続く、尿の回数が増えた、急に体重が減った、だるさが抜けない――そんな変化があれば、体からの警告かもしれない。
取材・文/集英社オンライン編集部













