「腕を掴んだ」だけで現行犯逮捕

「いいかげんにして! と私もキレてしまいつい、娘の腕を強くつかんでしまいました。娘は突然のことにびっくりしたようで、大声で泣き始めました。その瞬間を見ていた通行人に警察に通報されてしまいました」

はっと我に返って、娘に謝ってなんとか場を収めようとした。しかし、娘をあやしている最中に警察が到着した。

子どもとの喧嘩を見かけた通行人が通報(写真はイメージ/Shutterstock)
子どもとの喧嘩を見かけた通行人が通報(写真はイメージ/Shutterstock)
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「通報が入り、お子さんを保護しにきましたと警察には言われました。児童相談所にも電話をされたようで、娘は児相に引き取られていきました。私は逮捕され事情聴取を受けました。状況を警察に説明してもまったく聞き入れてもらえませんでした。私は1日だけ留置されて翌日に釈放されました。後日、任意捜査により不起訴となりました」

留置されている間に娘は児童相談所に引き取られた。その間、児童相談所の職員と面談をし、娘をどうするか相談した。

「娘も児童相談所で『なんで私はここにいるの?』って言っていたみたいです。『ママは何にも悪くないのに、家に帰りたい』って児童相談所でも大暴れしていたようで、職員も手を焼いていたそうです。

それもあってか、“お母さんが育てる気があるなら返します”と言われました。私はちゃんと育てているつもりだったので“娘は引き取ります”と伝え、娘を連れて家に帰ってきました」

月に2回ほど児童相談所の職員が面談にきて、家庭の事情などを根掘り葉掘り聞かれる。精神状態はどうだとか変わったことはないかなど当たりさわりのない内容だ。

「家で娘と揉めていて、顔面を思いっきり殴られたことがありました。暴力はふるわれ慣れていたのですが、なぜかそのときだけはもうこの子を育てることはできないと心が折れてしまいました。こちらから児童相談所に電話をし、もう育てられませんと弱音を吐いたこともあります」

その後、児童相談所が家に来て、娘を引き取っていった。佐川さんは安堵した反面、本当にこれで良かったのかと、心にモヤモヤも残ったという。