意外な解決

フォーチュンにとって幸運にも、ほとんどの苗は新しい気候に適応して生き残り、インドのダージリン地方における大規模な茶産業の基盤の一部となった。しかしおもしろいことに、あれほど苦労した末に判明した事実は、インドにはすでにアッサム地方などで自生するお茶の木があったことだった。

当然ながら、19世紀にインドの茶生産が急拡大した理由は、主にこのインド在来種の茶樹のおかげだった。結局、ロバート・フォーチュンがインドに密輸したどの苗木よりも、中国から学び取った製茶の知識や技術の方が重要だったことになる。まるでことわざのように聞こえないだろうか。「異国の地で探していたお茶は、実はずっと足元にあったのだ!」

文/サトナム・サンゲラ 

盗まれた歴史
サトナム・サンゲラ
盗まれた歴史
2026/2/28
1,760 円(税込)
224ページ
ISBN: 978-4868011330

君塚直隆 駒沢大学教授推薦!
「“帝国とは何か”をもう一度考えさせてくれる、素晴らしい道案内」


イギリスの生徒たちに
「自分たちの国は何をしてきたか」
を教えて大反響!

“STOLEN HISTORY” 待望の邦訳版が日本上陸!

「なぜ自分はここにいるのか?」
移民二世である著者が自身のルーツをたどると見えてきたのは、
身近なものの多くが“帝国”を起源にしているという
隠されてきた事実だった!

シャンプー、カレー、紅茶、コカ・コーラ
→これら全部「奪ってきたもの」です!


「……帝国は今なお私たちの生活に深く関わりのある歴史の一部で、イギリスという国家について実にたくさんのことを説明してくれる。この国の財産の多くや、博物館で見かける品々がどこから来ているのか、なぜさまざまな人種や背景の市民が暮らしているのか、私たちが食べる料理、使う言葉、すべてに帝国の歴史が関わっている」(本文より)

◎目次
第1章 大英帝国とはいったい何だったのか?
第2章 それほど大きな歴史的出来事だったのに、なぜ私たちはあまり知らない?
第3章 私たちの博物館の展示品はみんな盗まれたもの?
第4章 帝国は私たちの町や都市、地方をいかに形作ったか
第5章 なぜイギリスの家族はこんなにいろいろな場所から来ているのか
第6章 でも私はそこにいなかったのに!
第7章 私に何ができる?

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