読んだことのある本の要約を思い出す

これができたら、よりいっそう難しい練習に進みましょう。誰かに頼んで、記憶リストと干渉リストのための言葉を選んで、レコーダーに録音してもらいます。

自分で行うと、無意識のうちに好きな言葉やよく使う言葉を選んでしまい、記憶力がよくなったと誤解することがあるからです。さらに、自分の声より他の人の声で練習するほうが難しくなります。頭の中で何度も繰り返す自分の声を聞くことができないからです。

もっと一般的な練習として、要約本を使って行うものを紹介しましょう。以前に読んだことのある作品を選んでください。1章の要約を読んだら、思い出せることをすべてレコーダーに録音します。目標は、細かい点まで正しく思い出すことです。たとえば、以下はわたしのお気に入りの小説の一つ、『罪と罰』の第3部第4章の要約です。

写真はイメージです 写真/Shutterstock
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ラスコーリニコフ一家が再会して話しているところへ、ソーニャがやってきた。ロージャ(ラスコーリニコフ)は彼女に席をすすめて母と妹の間にすわらせた。ソーニャが来たのは、父の葬儀とその後の食事に彼を招待するためである。

というより、継母カテリーナ・イワーノヴナから頼まれて、ぜひ来てもらうよう懇願するためだった。ソーニャは急に恥ずかしくなった。ラスコーリニコフの貧しい部屋のようすから、彼が全財産をソーニャたちに与えたことに気づいたからだ。

思い出したものの中には、詳細がすべて入っていなければなりません(家族の再会、名前、ソーニャがすわった席、ソーニャが来た目的、彼女の観察と結論など)。

次に、書かれたものではなく、語られたことに対する短期記憶を試してみましょう。まず、誰かに何章分かの要約をゆっくり読んで録音してもらいます。こうすれば、正しく思い出せるようになるまで何度も聞くことができます。

いくつになっても頭はよくなる 記憶力・集中力・思考力・創造力 全部高まる28の習慣
リチャード・レスタック (著), 牛原 眞弓 (翻訳)
いくつになっても頭はよくなる 記憶力・集中力・思考力・創造力 全部高まる28の習慣
2026/4/1
2,090円(税込)
344ページ
ISBN: 978-4763142672

「ほら、あれ。あの……」が増えてきたら読む本
「使うか、失うか」
年齢に関係なく使えば、脳は進化します。
しかし、機能を知らずして脳をきたえようとするなかれ!
神経学と神経病理学から導かれた、記憶、認知機能など「脳の効率」を高め
頭の機能回復をするための28のメソッド

次のような悩みのある人へ
・目前の人の名前が出てこない  ・パソコンのスクリーンを見ただけで眠くなる
・物事を筋道立てて説明できない ・新しいアイデアが出てこない
・昔の出来事を思い出せない   ・緊張すると頭が真っ白になる


【目次より】
はじめに
第1章 脳の仕組みを知ろう
第2章 脳のネットワークを育てよう
第3章 記憶を自由に組み合わせよう
第4章 いくつになっても新しく学べる
第5章 脳の運動プログラムを利用しよう
第6章 学習・記憶・知能のつながりを利用しよう
第7章 記憶のメカニズムを利用しよう
第8章 感情的な記憶を強化しよう
第9章 脳の地図を考えよう
第10章 連想力を高めよう
第11章 脳を広範囲に刺激しよう
第12章 脳を自由に働かせよう
第13章 心の健康を保とう
第14章 感情をコントロールしよう
第15章 ストレスを減らそう
第16章 身体のリズムに合わせよう
第17章 注意力と集中力を高めよう
第18章 論理的思考力をきたえよう
第19章 不確かさや曖昧さに耐えよう
第20章 メタ認知能力をきたえよう
第21章 幅広いジャンルの本を読もう
第22章 知覚能力を高めよう
第23章 絵画や音楽を味わおう
第24章 運動で脳をきたえよう
第25章 指先の器用さをきたえよう
第26章 心を休めよう
第27章 テクノロジーで脳機能を拡張
第28章 自分の才能を生かそう

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