「教室に戻ると、生徒が財布から現金が抜かれていることに気づきました」
栃木県立宇都宮白楊高校の卒業式は2日午前10時から11時20分ごろまで行なわれた。卒業生と2年生は体育館で参加しており、1年生は各教室からオンラインで参加していた。窃盗事件が発覚した当時の状況を教頭が語る。
「クラスの総代に各1人卒業証書の授与を行ない、最後に『仰げば尊し』を歌い卒業式は終了しました。その後、クラスに戻って最後のホームルームで1人1人に卒業証書の授与が行なわれました。
その際に教室に戻った生徒が生徒同士で両替をしようとし財布を見て、現金が抜かれていることに気づき事件が発覚しました。すぐに職員が各クラスで自身の持ち物を確認するよう伝えました。
その後、警察を呼び、被害にあった生徒に関しては帰宅せずに残ってもらい調書を取りました。本来であれば卒業式後は家族とお祝いで食事に行くなどの予定を立てている生徒もいました。ハレの日に辛い思いをさせてしまうことになってしまったんです……」
卒業証書の授与が終わった後は校門前で記念撮影するなど、学校で顔を合わせる最後の日として友人との別れを惜しむはずだった。しかし被害に遭った四十数人の中には、調書を取るためにそうした時間を過ごせなかった卒業生もいたようだ。
「被害に遭ったのはすべて卒業生で、教室のロッカーや鞄などに入れていた財布から現金を盗られていました。財布そのものが持ち去られたり、他に何か物がなくなってたりということはありませんでした。
卒業式の最中は職員室の職員も出払いますし、卒業式が行なわれる体育館に不審な人物が入らないように警備をする職員はいましたが、教室を標的にされるとは盲点でした。
卒業式ですから保護者も出入りしますので、外部から入ってこられても場に溶け込んでいたら保護者と見分けがつかなかったと思います。すべての門に防犯カメラがついていますので警察に提出しております」
学校側は教室やロッカーに鍵をつけたり、不特定多数の人が出入りする際は受付を設置するなどの再発防止策を検討しているという。












