ナショナリズムとグローバリズムはなぜ揺れ動くのか
–––––書籍の中でも触れられていましたが、近年は反グローバリズムの流れも強くなっていると感じます。この点について、どのように見ていますか。
トランプ大統領の動きなども象徴的ですが、世界全体の流れとして、たしかに現在は反グローバリズムの方向に動いていると思います。おそらく、この流れはしばらく続くのではないでしょうか。
ただ、反グローバリズムが完全に正しいかというと、そうとも言い切れません。歴史を見ていると、ナショナリズムの時代とグローバリズムの時代が行き来してきたからです。
国ごとに団結して国家の利益を重視するほうがいい、という考え方が強まる時代があります。しかし、それだけでは国内格差が広がったり、大きな市場にアクセスできなくなったりする。そこで、世界をつないだほうが発展するという発想が広がり、グローバリズムが進みます。
ところが、そのグローバリズムが行き過ぎると、今度は国民国家のまとまりが弱くなり、「やり過ぎではないか」という反動が出てきます。そして再びナショナリズムが強くなる。
–––––ナショナリズムとグローバリズムが振り子のように行き来してきたと。
そうですね。どちらか一方が正解というより、歴史の中でバランスを取りながら揺れ動いてきたと言えると思います。今は行き過ぎたグローバリズムへの反動として、反グローバリズムの声が強くなっている時期なのではないでしょうか。













