防犯カメラが捉えていた事件の詳細
一方の検察側は冒頭陳述で、被害者宅に設置されていた防犯カメラの映像や押収した凶器などから、斎藤被告の犯行であることを物証とともに説明。さらに、事件の2か月前から犯行の準備をしていたことや、被害者宅に設置されていた防犯カメラのコードを切断していたことも捜査で判明したこともあり、検察は「完全に責任能力を有していた」と指摘した。
被害者宅には、事件前に起こっていた近隣トラブルを受けて、防犯カメラを6台も設置。その防犯カメラが、斎藤被告と思わしき男の犯行の一部始終を捉えていた。
検察側は立証のために、一部始終を捉えていた防犯カメラ映像や音声を書き起こし(反訳)した証拠を提出。これをもとに検察官が再現した被害者と斎藤被告のやり取りは以下の通り。
事件当日の午前6時30分すぎ、黒ずくめの着衣に黒色のマスクを着用した男が灯油入りのポリタンクを積んだ台車を押しながら被害者宅の敷地に入った。
男は設置されていた防犯カメラのコードを一部切断し、その物音に気づいた森田泉さんが男に向かって「なにやってんの」と叫び、その後、動揺したように「ちょっ、えっ、なにやってんの。なんであなたがいるの」と声を上げた。
被告の存在に気づき、慌てる泉さんやビショップさんの頭部に斎藤被告は斧(刃体の長さ7.5センチ)などを振りかざし、叫び声を聞いて様子を駆けつけた長女のソフィアナ恵さんにも駆け寄り、複数回にわたって斧を振り下ろした。
斎藤被告はその後、玄関から被害者宅の建物内に侵入して灯油を床にまき、火を放ち、一階リビングなど計22.8平方メートルを焼損させる火災を発生させて逃走した。
検察側は犯行当時の被害者の妻もしくは長女のどちらかが命乞いをした際の言葉も読み上げた。
「なんでもしますから、お願いします。やめてください。お願いします。お願いします。殺さないで……」













