「史上最大の宝クジ!の巻」(ジャンプ・コミックス第83巻収録)
今回は、宝くじで155億円を引き当てた両さんが、信用貸しで豪遊の限りを尽くすお話をお届けする。
両さんは江戸時代から続く歓楽街・浅草で生まれ育った、下町に住む江戸っ子らしい気質の持ち主だ。
江戸っ子の特性のひとつとして、「宵越しの銭を持たない」ことが挙げられる。これは、稼いだ金をその日のうちに使い切ってしまうことを言い表している。
これは、大都市・江戸にはその日暮らしを可能とするだけの幅広い仕事があるが、大多数の庶民には蓄財するほどの経済的余裕がなかった……という事情から生まれたもの。楽天的で一種の強がり、開き直りも入り交じったライフスタイルだ。
代々ろくでなしぞろいの両津家の男たちの中でも、両さんがとりわけ金遣いが荒いのはご存じの通りだ。
「特別勤務を命ず!の巻」(ジャンプ・コミックス第60巻収録)では、あまりにも行き当たりばったりな生き方を責め立てられるが、「人生すべて博打だぞ!」と言い返している。『こち亀』初期のエピソード「夢一夜!?の巻」(ジャンプ・コミックス第13巻収録)では、宝くじで2000万円、競馬で1億5000円を獲得するも、全額を一晩で使い切っていた。
2016年から開催された「連載40周年&コミックス200巻記念 こち亀展」の展示企画『こち亀不信用金庫』では、『こち亀』連載中に描かれた両さんの収入と借金を独自に算出。その結果は、なんとマイナス1663兆2928億5803万8850円。これは近年の日本の一般会計当初予算の、およそ15年分に匹敵する額だ。莫大な儲けを手にしたことも数知れない両さんだが、支出はそれ以上に多かったのだ!
しかし、だ。両さんの場合、単に金遣いが荒いだけではなく、濡れ手に粟の代金が入ったら、周囲の人々に気前よくおごっていることも多い。本作では見ず知らずの人を引き連れて銀座や赤坂で飲み歩く様子が描かれているが、「草野球の星!両津選手の巻」(ジャンプ・コミックス第183巻収録)でも、過酷な野球の助っ人業で稼いだ6000万円で、野球仲間に酒をふるまっていた。
人並み外れてがめつい両さんだが、一方では金離れの良さも持ち合わせている。そのあたりはやはり「江戸っ子気質」ゆえなのだろう。
なお2月12日からは、大原部長が宝くじで1兆4億4000万円を引き当てる「夢の宝くじの巻」(ジャンプ・コミックス第159巻)をお届けするので、こちらもお楽しみに。
それでは次のページから、両さんの宝くじ超高額当選騒動をお楽しみください!!



















