国が「弱者を助ける」と言いだしたときの注意点
国が「弱者を助ける」と言って予算を組むとき、お金は困っている人に直接手渡されるとは限らない。多くの場合、国と個人の間には、NPO法人や福祉団体、外郭団体といった「中間の組織」が入る。国はこうした団体にお金を渡し、団体がサービスを提供するという形をとる。
ここで何が起きるか。残念なことに、すべての団体が清廉潔白に活動しているわけではない。運営費や人件費という名目で、多額の税金が組織を維持するためだけに使われたり、時には不正に抜き取られたりすることがある。
本来、困っている人を助けるはずのお金が、組織を太らせるためだけに使われる。「中抜き」と呼ばれる構造だ。公明党もまた、福祉の現場をよく知る政党として、現場の腐敗が一部に確かに存在することを知っているはずだ。
新党「中道」が、もし「生活者ファースト」を掲げ、本当に国民の味方でありたいと願うなら、お金の配り方には細心の注意を払わなければならない。「給付」や「支援」という名のつく制度は、往々にして新たな利権を生み、腐敗の温床となる危険性をはらんでいる。
お金を配るための複雑な手続きを作り、審査をするための巨大な事務局を作り、そこにまた人が天下る。そうやって、困っている人の手元に届く前にお金が消えていくようなシステムを、これ以上増やしてはならない。
新党が勝つための唯一の道
もし「中道」が、高市政権と同じように「バラマキ合戦」に参加するなら、彼らに勝ち目はない。なぜなら、バラマキに関しては与党の方が財布の紐を握っている分、有利だからだ。新党が勝つための唯一の道は、高市首相が捨ててしまった「規律」を拾い上げることにある。
「人間主義」を掲げるのであれば、組織ではなく、人間そのものを見るべきだ。中間団体を肥え太らせるような間接的な支援ではなく、不正の入り込む余地のない、極めて透明性の高い支援のあり方を模索する必要がある。
世界に目を向ければ、成功したリベラル政権の例はいくつもある。かつてのサッチャー誕生直前のイギリス労働党や、ニュージーランドの左派政権などは、自由主義的政策を採用し、経済の立て直しに寄与した事例もある。
各国の左派政権の中には経済の仕組みを深く理解し、国全体の成長を促しながら、得られた果実を公平に分配するシステムを作り上げることができた政権もある。













