どんなにAIが進化しようが、食いっぱぐれることはない

「食いっぱぐれることはない」AI時代にないと死ぬ4つのスキルは「言語化力」「データ力」そして…売れる文章の作り方を名物編集者がぶっちゃける_3
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つまり、この中で優れたコンテンツを見つけられる人、そしてコンテンツの切り口を考えられる人、つまりプロの編集者的な視点を持つ人は、たとえコンテナやコンベアが変わったとしても生き残り続けられるどころか、そのニーズが高まり続けるのです。

AIがコンテンツの量産を可能にした今だからこそ、その大量の情報の中から「本物の価値」を見抜き、読者の心に刺さる切り口を見つけ出す「企画力」や「編集力」は、ますます希少価値の高いスキルとなっています。

AIは、膨大なデータを学習し、効率的にコンテンツを生成することができます。しかし、AIは「何が面白いか」「何が人の心を動かすか」といった本質的な「コンテンツ」の価値を自律的に見つけ出すことはできません。

AIはあくまで、与えられた情報に基づいて、最適なコンテナとコンベアの選択肢を提案するツールです。そこに「この情報には、こんな物語が隠されている」「この事実を、こんな切り口で伝えれば、読者の心が動くはずだ」といった、人間固有の洞察と創造性を加えるのが、私たちの役割です。

ヒットを生み出し、人の可処分時間を奪うことができる編集者的視点さえ持っていれば、いくら出版不況と言われようが、どんなにAIが進化しようが、食いっぱぐれることはないと私は考えています。

売れる文章の核心:読者に「読んだ後の利益」を提供すること

このスキルを身につけることは、単なるライティング能力の向上に留まりません。それは、コンテンツの価値を最大限に引き出し、読者の心に深く刺さるようなメッセージを生み出す、プロの編集者としての思考法を身につけることを意味します。

この思考法さえあれば、あなたはどんな時代でも、どんなプラットフォームでも、あなたの言葉を必要とする人々に価値を提供し続けることができるでしょう。

では、読者の心を動かす「売れる文章」とは、一体どのようなものなのでしょうか? それは、あなたが伝えたいことを一方的に書くのではなく、読者がその文章を読んだ後で、明確な「利益」が得られることを提供できる文章です。

この「利益」は、お金や時間といった直接的なものだけではありません。感情の揺さぶりや新しい視点の獲得も、立派な利益です。

あなたがコンテンツを読者に提示するという行為は、読者にとって貴重な時間を「消費」させることを意味します。その消費に対して、彼らが「満足」できるだけの対価を、言葉で支払わなければなりません。

コンテンツが提供する「利益」とは、突き詰めれば「読者の人生を少しでも良くする」ためのものです。それは、明日から使える具体的なノウハウかもしれませんし、日々の生活で抱えていたモヤモヤを解消する気づきかもしれません。

あるいは、単に面白い物語を読んで心が満たされることかもしれません。どの利益を提供するにしても、重要なのは、そのコンテンツを読むことで、読者の思考や感情、行動に何らかのポジティブな変化が起きることを約束することです。

文/鈴木俊之 写真/shutterstock

タイトルから考えよう
鈴木 俊之
タイトルから考えよう
2026/1/21
1,210円(税込)
176ページ
ISBN: 978-4065423462
「タイトルから考えろ。」その言葉に、あなたはどれだけの覚悟を持てるか。
「いい記事を書いたのに、誰も読んでくれない」「うちのプレスリリースはなぜ無視されるのか」。その原因は、あなたの文章力ではなく、入口の設計ミスにある。AIが書く「無難で正確な文章」が溢れる今、読者は「読むのが面倒だ」と感じている。あなたのコンテンツが生き残るには、読者の心拍数を一瞬で変える「衝動」を仕掛けるしかない。元『週刊SPA!』の名物編集者であり、ヤフーニュースで数百万PVを叩き出した著者が、AI時代に必須の哲学を初公開。「納品主義」を捨て、読者の「感情のジェットコースター」を設計する具体的な思考法を「エアポート投稿おじさん」生みの親が伝授する。
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