ココイチはM&Aでカレー以外のチェーン化に挑む年に

客数を犠牲にして、単価増に振り切ったのが「カレーハウスCoCo壱番屋(ココイチ)」だ。

ココイチの2025年度上期における客単価は1257円。2021年度は983円だった。およそ28%上昇している。リクルートが調査する都市部の有職者のランチ(外食)の平均額は1250円で、ココイチのカレーはそれを上回った。もはや高級路線ともいえるほど様変わりしている。

高級路線へとシフトしつつある「カレーハウスCoCo壱番屋(ココイチ)」(写真/shutterstock)
高級路線へとシフトしつつある「カレーハウスCoCo壱番屋(ココイチ)」(写真/shutterstock)

値上げの影響でココイチの客数は2024年度が前年度比1.5%、2025年度上期が5.4%それぞれ減少している。しかし、客単価の増加が奏功して売上は堅調に増えた。

同社は国内店舗の8割以上がフランチャイズ加盟店によるものだ。フランチャイズ店は客離れを引き起こした際に施策を行なう余地が少なく、ここまでの値上げは経営陣の胆力を感じさせる。いっぽう、ココイチはトッピングが豊富で、カスタマイズする楽しさを盛り込んだ飽きさせない商品設計で、リピーターを引きつけているブランドだ。新規客が離れても、リピーターが訪れることをある程度は予見できたのだろう。

2026年以降のココイチは、海外展開と別業態による成長が加速しそうだ。海外店は2025年8月末の213から、2027年2月末までに300、2030年に500店舗を目指している。国内ではジンギスカンやラーメン、もつ鍋店などの買収を完了しており、今後はカレー以外の業態も拡大させる見込みだ。

国内のココイチは客数の減少で出店余地は失われつつある。エリアの横展開をしつつ、新業態で次なるチェーン展開の種まきを行なっているのだ。