副総裁特別補佐に麻生氏の“おともだち”が…

とはいえ、そんな政権の“気の緩み”を感じさせるのは、片山氏だけではない。とある“おともだち人事”が、党内のひんしゅくを買っている。

「高市総裁の発足後、自民党副総裁特別補佐に就任した松本純元衆院議員(75)の件です。松本氏といえば、コロナ禍で緊急事態宣言が出されていた2021年に、東京・銀座のクラブを同僚議員2人と訪れていたことが発覚し、“銀座三兄弟”と揶揄されました」(自民党関係者)

コロナ禍中の銀座のクラブ通いにより、自民党を離党した松本氏は2021年の衆院選で落選。その後、自民党に復党して臨んだ24年の衆院選でも落選した。

「松本氏はその後、25年の春の叙勲で、旭日大綬章を受けています。少なくとも最近の永田町の常識では、叙勲は政界を引退してから受けるもの。実際、内閣府賞勲局が叙勲の授与に際して、政界引退していることを確認するケースもあると聞きます」(自民党関係者)

松本氏と麻生副総裁(松本氏SNSより)
松本氏と麻生副総裁(松本氏SNSより)

そんな政界を退いたはずの松本氏が、なぜ副総裁特別補佐なる要職に就任するに至ったのか。

「総裁選で高市総理を支援し、政権の立役者となった麻生太郎副総裁(85)の意向です。松本氏は、かつて麻生派で事務局長を務めるなど、麻生氏の側近中の側近。過去に不祥事を起こした上、叙勲までもらった人がその後、党の役職に改めて就くなんて異例中の異例です。さすがに“おともだち人事”が過ぎると、党内でもひんしゅくを買っています」(同前)