「荷物が盗まれるのでは?」との不安も 

ネットで不安視されているのは運転だけではない。

2025年版の「警察白書」では、2024年の来日外国人の侵入窃盗の検挙件数の約8割がベトナム人による犯行だと明らかにされている。

そうした背景によってベトナム人による窃盗のイメージが強いのか、ネットでは「荷物が盗まれるのでは?」という差別的な憶測が多く見られた。

先ほどの男性ドライバーは会社からベトナム人の雇用について正式なアナウンスはされておらず、自身の務める営業所の所長から「ネットで見て知っていると思うけどそういうことだから」と聞いただけだという。そのため、あくまで詳細はわからないという前提ではあるがネットでの憶測の疑問についても答えてくれた。

「あくまで私の知っている幹線輸送のやり方になるので、ベトナム人の方が同じシステムでやるのかはわかりませんが、荷物を盗むということは起こりづらいのかなと思います。幹線輸送ですと、拠点から拠点を移動して荷物を運びますが、途中でトラックに積んだ荷物に触れるタイミングはありません。

それに荷物を積んでいるトラックの扉には開けたらわかるようにラベルが貼ってあるんです。しかも、そのラベルを剥がして開けるときには、写真を撮って『今から剥がして開けます』と送ります。なので、盗むというのはなかなか起こりづらいとは思います」

ヤマト運輸の営業所(本文の内容とは関係ありません)
ヤマト運輸の営業所(本文の内容とは関係ありません)

他にも複数の現場のドライバーの話を聞いたが、人手不足の中、人が増えるのはいいことだと捉えているドライバーが多かった。