効率的で成果のある会議を実現するためには

無駄な会議を防ぎ、効率的で成果のある会議を実現するためには、以下のマネジメント方法を実践することがポイントです。

①会議体を見直す
無駄な会議による組織やチームの生産性・効率性へのデメリットについての認識を共有し、会議の頻度を見直します。定例会議が形式的なものになっている場合、その必要性を再評価し、本当に必要な場面だけに絞ります。また、会議の代替手段として、メールやチャットツール、ドキュメント共有を活用することも検討します。

②会議の目的を設定する
会議の目的とアジェンダ(議題)を明確に設定し、参加者全員に事前に共有します。要件定義など複雑なテーマについては担当者が事前に資料を作成し、「何を話し合い、どのような決定をするのか」を具体的に示すことで、会議が時間を浪費する場ではなく、生産的な議論の場となります。また、議事録やミーティングの録音・録画をとっておき、決定事項や新しいタスクの追加、プロジェクトの変更点などについて後から参照できるようにしておきます。

③適切な参加者を選定する
必要なメンバーのみを招集し、それ以外のメンバーには会議の要約を議事録などで共有することで、無駄な参加を減らします。また、進行役を明確にし、アジェンダに沿った効率的な進行を心掛けます。

画像はイメージです(写真/Shutterstock)
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④フォローアップを行う
会議後のフォローアップを徹底します。決定事項や次のステップを明確に記録し、関係者全員に共有することで、会議の成果をプロジェクトに反映させます。これにより、会議が実際のプロジェクト進行に貢献しているという認識を広げることができます。

文/橋本将功

『人が壊れるマネジメント プロジェクトを始める前に知っておきたいアンチパターン 50』(ソシム)
橋本将功
人が壊れるマネジメント プロジェクトを始める前に知っておきたいアンチパターン 50
2025/3/31
2,200円(税込)
264ページ
ISBN: 978-4802615051

知っていれば避けられる!プロジェクト現場のマネジメント「アンチパターン」集

プロジェクトマネージャー(PM)一筋24年!500件以上のプロジェクトを経験してきた著者が、多くの組織・プロジェクトで見られる「人が壊れるマネジメント」の原因を体系化し、その回避法を具体的にご紹介します。

「目標の不明確さで壊れる」
「経営陣の無理解で壊れる」
「意思決定過程への非参加で壊れる」
「マイクロマネジメントで壊れる」
「組織文化とのミスマッチで壊れる」
「実行したタスクがキャンセルされて壊れる」

などなど、人が壊れやすい50のアンチパターンを紹介。
再現性の高い「正しいマネジメントの方法」をセットでお伝えします。

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