成約率90%のトップ営業マンが教える「必ず2度褒める」テクニックとは? 「相手を褒めることは、名刺を切らさずに持ち歩くのと同じくらい基本」
営業マンであると同時に講師としてTikTokで大人気の「営業の乾」こと乾哲也氏。成約率は驚きの90%で、合計約40億円以上を売上げたトップ営業マンの彼が教える、お客様の心の扉を開くテクニックとは。
『できる営業マンのすごい言語化 「なんとなく」を納得に変える』(KADOKAWA)より、一部抜粋、再構成してお届けする。
『できる営業マンのすごい言語化』#1
「褒める」は2度目から効果が出る
「褒める」は1度で終わらずに、必ず2度以上、続けることです。
2度褒めることで、「いやいや、そんなお世辞を。上手いんだから」「またまた、そんなご謙遜を。本当ですよ」という雑談の心地良さが余韻となり、その後の「本題」も心の扉を開いたままスムーズに進むことが期待できます。
とは言え、「褒める」もノープランではネタ切れが心配です。1度目、2度目にバリエーションが出るように「比較」を念頭に置きます。
1つは「他者との比較」です。
「素敵なオフィスですね。私、たくさんの会社を訪問していますが、その中でもトップクラスのキレイさですよ」
写真はイメージです(写真/Shutterstock)
もう1つはあなた自身を用いた「自分との比較」です。
「社長はとても誠実な方ですね。いえ。私は初めて会った方に誠実と言われたことはほとんどないですよ。でもこれは、お世辞でもなく、初対面の私でもそう感じたのだから、社長の誠実さは本物ですよ」
比較を使うことで客観性が増します。お世辞と分かっていても2度褒めることで「本当かな」「本気かな」と思わせる信憑性がプラスされ、脳の幸福ホルモン生成は活発になり、心の扉は大きく開くことでしょう。
相手を褒めることは、名刺を切らさずに持ち歩くのと同じくらい基本だと考えてください。
「今日は全員、『センスがいいですね』で褒めよう」「今日は雨だから、室内の快適さを褒めよう」と準備しておけば、自然と良さを見つけるようになり、決してウソではない「褒める」がスムーズにできるようになります。
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1つ、コツがあります。それは「オーラを褒める」です。「誠実そうな」「子どもが好きそうな」「知的そうな」……。「そう」は何となく感じた印象ですから、ウソではありません。そう思えば、そう見えます。1度、試してみてください。
文/乾 哲也
『できる営業マンのすごい言語化 「なんとなく」を納得に変える』(KADOKAWA)
乾 哲也 (著)
2025/8/20
1,760円(税込)
224ページ
ISBN: 978-4046077165
今日売るには、なぜ言語化が必要なのか
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フルコミッション一筋21年、成約率90%のトップセールスマンが伝授!
営業職のためのすごい言語化!!
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多くの営業組織では、成果に再現性がなく、数字が安定しないという問題があります。
これは、営業を経験値や力量などのやり方=暗黙知に頼っているため、
部下の育成にもつながらず、組織としての成長が止まっているのです。
個人レベルでも「感覚」で営業しているため、なぜ成果が出たのかがわからず、改善できません。
そのため毎年同じ数字しか出せず、成長も意欲も失われていきます。
組織としても精神論に頼るだけで、具体的なノウハウやトークの共有がされず、弱体化します。
結果として、売れない人は辞め、売れる人の入社を待つだけの高コスト体質になってしまうのです。
つまり、こうした問題の背景には「暗黙知」を言語化できていないという根本的な課題があります。
本書では、個人の「暗黙知」に頼らずに、
成果を再現できるような“すごい言語化”によるトークスクリプトを紹介していきます。