「記者クラブの人たちしか入れませんって市長が言ったわけですよ」

田久保市長の後援会が津波注意報の発令中に翌日の記者会見をここで開くことを決めたのがどれほど異様なのかわかる。注意報は31日、会見が始まる前には解除されたものの、会見場所を観光会館に変更した時点ではむろん解除の見通しは立っていなかった。

なぜ決まっていた市役所を離れ危険な場所での開催を決めたのか。これもやはり、7月7日と同様に記者クラブ以外のメディアを排除する目的があった可能性がある。

7月31日、会見を終えた田久保眞紀市長(撮影/集英社オンライン)
7月31日、会見を終えた田久保眞紀市長(撮影/集英社オンライン)

実際に31日夜、会見場を訪れた集英社オンラインを含む複数の記者は地元記者クラブの幹事社から「主催者の市長側の約束で、記者クラブ以外のメディアは会見場に入れない」と言われ、会場の部屋から出るように求められた。

そこで集英社オンラインは田久保市長の後援会の一員とみられる初老の男性X氏に対し、会見前に事情を確認しようとした。X氏は会見中、挙手をした参加記者にマイクを渡す役割をしていたので、後援会関係者であることは間違いがない。

X氏は記者クラブ以外のメディアを入れると「同じような質問をバンバンバンバンされると混乱する」と主張した上で、排除は「市長さん、こちらの要望ですよ」と説明した。

そこで「市長サイドの要望を、記者クラブが受け入れたのか」と問い詰めると、X氏は言葉を替え、「だから市長が、これ、どの記者を入れるかっていうのは、記者クラブの人たちしか入れませんって市長が言ったわけですよ。市長が言ってるんですよ」と発言した。

伊東港(撮影/集英社オンライン)
伊東港(撮影/集英社オンライン)