海外ミスコンで日本人初の快挙
――ポスターでの炎上やコンカフェの警察沙汰など、さまざまな騒動を経て学んだことはありましたか?
一番は「誰かに相談すること」ですね。当時はフリーでやっていたので、誰にも話をすることができなくて、その結果ああなってしまったので。実は、あのポスターがきっかけで、TG企画という芸能事務所の社長が私に興味を持ってくれて、スカウトされたんです。
社長には私がスーツ姿でポスターを剝がしている姿に興味を持っていただけたようで、実はしっかりしている子なのではないかって思ってくれたみたいです。
今はそのTG企画に所属しているんですけど、やっぱりフリーで活動するより安心ですね。
――現在は、海外のミスコンにも挑戦されていらっしゃるとか。
はい。「出てみない?」って声をかけてもらって。世界で7番目に大きな大会、エジプトの「ミス・エコ・インターナショナル」に日本代表として出場してアジア部門で1位になり、「MISS ECO ASIA 2025」という賞をいただきました。
過去10回開催されたこの大会で、日本人では初めてのことだそうです。
フィリピンの大会でも優勝して、今まで副賞も含めて5つくらい賞をいただいています。日本ってミスコンの認知度が低いので、あまり話題にはならなかったですけどね。
――今はボランティア活動もされているそうですが、どのようなきっかけがあったのでしょうか。
茨城で野外ライブをさせていただいた時、せっかくなら地域に貢献したいなと思って、ファンの人と一緒にゴミ拾いを始めたのが最初です。それが楽しくて、今も近所でゴミ拾いをしています。
「YUIMAALU」というゴミ拾いのアプリがあって、拾ったゴミの写真をアップするとポイントがもらえるんです。SDGsって堅く考えず、生活の一部として楽しんでやれたらいいな、と思っています。
保護猫の活動もやっていて、NPO法人の「ねこひげハウス」さんと毎月譲渡会のイベントもしています。ポストカードやグッズの販売をして、その収益で保護猫たちの医療費をまかなっています。
私は炎上して注目されたぶん、知名度が上がったんですが、それを自分のためだけに使うのではなくて、少しでも誰かのためになるならそのほうがいいと思っていて。今はその知名度を、動物たちの命を救う活動に使ってもらっています。
――SNSがきっかけの炎上も多い昨今、経験者として伝えたいことはありますか。
SNSって本当に手軽だけど、だからこそ危険な部分がありますよね。何気ない投稿が大ごとになることもあるから、一度立ち止まって考えてから発信するのが大事だと思います。
――今後、挑戦したいことがありましたら教えてください。
今、ファイヤーダンスに挑戦しているところなんです。8月3日に千葉のキャンプ場でデビュー予定なので、猛練習していますね。炎を扱うパフォーマンスだけに、「安全な炎上」を目指しています。イベントをさせていただける関係者の方がいましたら、桜井MIUまでぜひお声かけください!
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目を輝かせながらそう語る桜井MIUは、過去も批判もすべて受け止めながら、今は誰かの笑顔のために前を向いていた。彼女の熱意はきっと誰かの心に火を灯すはずだ。
文/佐藤ちひろ