政府への批判を「日本を嫌いな行動」だと決めつけ 

減税を求める発言をすると、政府に不満があるなら日本を出ていけと言われることがある。このような言葉を聞くと、国民として、国の発展を願う愛国者として納得できない気持ちになる。

政治家は、国民が税金の負担で苦しまないよう努力するべきであり、国民も政府の奴隷ではないのだから、税金を納めている政府に意見を言うのは当然のことだ。国民には、「税金を払っているのだから、もっと良いサービスを受けさせてほしい」と言う権利がある。

また、「増税するくらいなら、最初から税金を減らしてほしい」と言う権利も持っている。減税を求める意見は、後者の権利を使うことだ。

減税とは愛国そのものだ!「国イコール政府」という勘違い  "高い税金は社会の発展を妨げる"  政府批判は「日本嫌い」なのか _1
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X(旧Twitter)では、「政府に文句を言うなら日本から出ていけ」といった極端な意見を書く人が一定数見られる。こういう人たちには、いくつかの共通した特徴がある。 

まず、ナショナリズム、つまり自分の国を特別に守りたいという気持ちが強いことだ。ただし、これは単純な愛国心とは少し違い、特定の政治的な意見を守ろうとするものだ。 

次に、政府を批判する意見を受け入れない傾向がある。政府への批判を「日本を嫌いな行動」だと決めつけてしまう考え方だ。そして、物事を単純に考える癖がある。 

「政府を批判するなら出ていけ」 

例えば、「政府を批判するなら出ていけ」といった、極端で簡単な意見を言ってしまう。さらに、意見の違いを許さない姿勢がある。自分と違う意見を持つ人を敵だと考え、話し合いを避けようとする。

最後に、愛国心に基づいた意見が目立ちやすく、それに反対する意見が攻撃されることもある。このような雰囲気の中で、減税を求める国民の声がかき消されてしまう場面もある。

こうした「国を愛すること」と「行政を批判すること」とは全く違うのだが、埼玉県本庄市のホームページには、「市長メッセージ」として、下記の文面< 「国」イコール「政府」ではない>が掲載されており、行政と国とは違う点がわかりやすく述べられている。

<今日は、以前から私自身が気になっていたことについてお話します。テレビやラジオのニュースでよく耳にするのですが、政府の動きに関する報道を聞いていると、本来は「政府が」というべきところを「国が」と言っていることがあります。

特にネガティブな報道内容の時に多く聞こえるのは私の思い過ごしでしょうか。例えば、「国が押し付けた」とか「国が一方的に決めた」とか「国の責任」とか。みなさんも注意して聞いていれば分かると思います。

本来この言い回しは「政府が押し付けた」、「政府が一方的に決めた」、「政府の責任」と報道されるべきところを、あまりに「国が」「国が」の連発で、聞いていて私自身、違和感を覚えます>