僕らは故郷の幼馴染

長く続くグループでは、ビジネスライクな関係になるケースも少なくない。だが、ORANGE RANGEの面々を見ていると、メンバー同士の距離感が近く、仲が良いように見受けられる。

――長年続けてきて、グループの雰囲気が変わったといったことはありますか。

HIROKI 当時はやっぱ、イキってた部分もあると思います。若さとかで、なんでもイケイケみたいなテンションではあったと思いますけど。

でも、根っこにあるのは、僕らは故郷の幼馴染。幼馴染みだし、兄弟もいるっていう、なんか絶妙なバランスと距離感。

その辺は、もし1人がなにかズレたとしたら、それをみんなで修正していくような、もしかしたらそういう関係性はあるのかもしんないですね。だから、変なズレ方してる人もいなかったしね。

ORANGE RANGE 撮影/矢島泰輔
「僕らは故郷の幼馴染」と話すORANGE RANGE 撮影/矢島泰輔
すべての画像を見る

――撮影時に、カメラマンさんから「くっついて」などと言われると、嫌な顔するグループもいますけどね。

HIROKI  いや、僕らは普段からくっついちゃうかも、あれぐらいの距離だったら(笑)。

NAOTO うん、ハムスターか、ORANGE RANGEかっていうくらいにくっついてる(笑)。

インディーズ時代があったからこそ、今がある

2003年にソニーミュージックレコーズ内のgr8!recordsからデビューした彼らだが、2012年に同レーベルを離れ、さらに自主レーベルで活動した時期もあった。

だが、今年5月より古巣のソニーミュージックレコーズに復帰。「イケナイ太陽(令和ver. Music Video)」が話題を集めるなど、盛り上がりを見せている。

――今回ソニーに移籍される前には、自主レーベルの期間があったそうですね。自主レーベルを経たからこそ、改めてわかることもありましたか。


NAOTO 自主レーベルのときは、宣伝の仕方とかプロモーションの仕方が、あまりなかったですから。アイデアが出てこないので、曲を作ってそこからは普通の展開の仕方。

HIROKI ある意味、自主性を尊重してもらえてたっていうのはあります。だから、自分たちでジャッジしないといけない。ハードルの設定も自分たちで決めないといけなかった。そういった難しさももちろんありました。

でも、その時代があったからこそ、またいろんな引き出しが増えたって思います。

――今回ソニーに戻られて、今後どういう活動を続けていきたいと考えていますか。

NAOTO  今後の音楽業界は、アーティストの表現がどんどん変わっていくし、表現する場所も変わっていくと思っていて。

なかなか僕らは新しい環境や手法にサクサク挑戦できなくて。そこらへんはやっぱりソニーミュージックに、道を教えてもらっている。今回はこういう手法の宣伝がいいですみたいなアドバイスをうまくやり取りして、やっぱ楽しめる、バカなことをできるって形にしていければいいかな。

ソニーはバカなことをやらせてもらえるんですよ。普通は、「これはちょっと…」って感じなるようなことも、ソニーは「もっとバカにしよう」とブーストしてくれる(笑)。

HIROKI うん、そういう相性の良さはあるよね。こっち側が、「やりすぎてない? 大丈夫?」って止める時もあるもんな(笑)。